ガイドコメント
生音の良さを再確認させてくれた、アンプラグド・ブームのきっかけとなった92年作品。楽曲の良さがアコースティック・ギターによってさらに際立った。紙ジャケット仕様、初回限定盤。
収録曲
01SIGNE
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。前年3月の愛息コナーの死後、喪に服していた時期に書かれたインストゥルメンタル曲。サンバ調のリズムに乗って、クラプトンのガット・ストリング・ギターが疲弊した心を優しく励ますような調べを奏でる。
02BEFORE YOU ACCUSE ME
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。ボ・ディドリーの名曲を旧友アンディ・フェアウェザー=ロウと共にフォーク・ブルース・スタイルでカヴァー。クラプトンの歌声とアコギの音色との相性が良いことがわかる曲。短いソロも聴ける。
03HEY HEY
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。ビッグ・ビル・ブルーンジーのブルース・クラシックを旧友アンディ・フェアウェザー=ロウとともにアコギでプレイ。10代の頃の若きクラプトンのレパートリーだったらしい。軽やかな演奏が心地よい。
04TEARS IN HEAVEN
05LONELY STRANGER
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。前年3月の息子コナーの死後、喪に服していた時期に書いたバラード。彼自身を自嘲気味に描いた歌詞が彼の悲しみの大きさを象徴している。のちにスタジオ録音版が『ピルグリム』に収録された。
06NOBODY KNOWS YOU WHEN YOU'RE DOWN & OUT
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。デレク&ザ・ドミノズ時代からのレパートリーをアンプラグドな編曲でプレイ。若き日の彼がコピーしたベッシー・スミス・ヴァージョンを踏襲した“場末の酒場”ヴァージョン。アコギでのソロも魅力的。
07LAYLA
08RUNNING ON FAITH
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。『ジャーニーマン』収録のオリジナルに近いアレンジによるアンプラグド・ヴァージョン。ドスの効いた歌声も印象的だが、デュアン・オールマンを彷彿とさせるドブロ・ギターでのソロも素晴らしい。
09WALKIN' BLUES
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。敬愛するロバート・ジョンソンのブルース・クラシックをアコギの弾き語りでカヴァー。ジョンソンばりの本格的なヴォーカルを披露し、ボトルネック・ギターでの鮮やかなソロも聴かせてくれる。
10ALBERTA
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。レッドベリーのヴァージョンを下敷きにしたトラディショナル・ソングをアンプラグドな編曲でカヴァー。1976〜77年のライヴでも採り上げていたお気に入りの曲。チャック・リーヴェルのピアノも好演。
11SAN FRANCISCO BAY BLUES
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。クラプトンが10代の頃にコピーしたらしいジェシ・フューラーの古典的な名曲をアンプラグド・ヴァージョンでカヴァー。カズーを使った賑やかなアレンジが楽しい。観客も手拍子で参加している。
12MALTED MILK
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。敬愛するロバート・ジョンソンが遺した名曲を旧友アンディ・フェアウェザー=ロウとともにカヴァー。ここでのクラプトンは素晴らしいヴォーカルとスティール弦のアコギでの渋いソロを披露している。
13OLD LOVE
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。ロバート・クライとの共作による『ジャーニーマン』収録曲をアンプラグド・ヴァージョンでプレイ。別れた妻の幻影に悩まされる男の歌にはこのアレンジのほうがふさわしいのかも……と思わせる名演。
14ROLLIN' & TUMBLIN'
92年1月16日、MTV「アンプラグド」のためのライヴ録音。休憩中、唐突に始まった予定外のジャム・セッション。マディ・ウォーターズの名曲をアンプラグド・ヴァージョンでカヴァー。カメラもテープも回っていなかったため、演奏の前半部分は収録されていない。