ガイドコメント
2期・3期の楽曲で構成された(ここでも4期は……)ベスト。(2)はアルバムとは別ヴァージョン、(11)は国内仕様のオリジナル・アルバム未収録(英国仕様盤には収録)なので注意。80年発表。
収録曲
01BLACK NIGHT
ディープ・パープルがハード・ロック時代の幕開けを高らかに宣言した一曲。一緒に口ずさめるほどキャッチーなギター・リフが印象的で、ライヴでは大合唱に。アーミングを駆使したギター・プレイも見事。
02SPEED KING
ディープ・パープルがサイケ・ロックから本格ハード・ロック路線へと転進したアルバム『イン・ロック』のオープニング・トラック。曲名通りの疾走感と激しいシャウト・ヴォーカル、スリリングな演奏が一体となった名曲だ。
03FIREBALL
ディープ・パープルの数あるハード・ロック・チューンの中でも随一のアグレッションとスピード感を誇る名曲。3分半に満たないものの、スリリングなオルガン・ソロからフェード・アウトへと至るドラマ性も見事だ。
04STRANGE KIND OF WOMAN
世界各国でシングル・ヒットを記録した、ダイナミックなノリを持ちながらもキャッチーで親しみやすいナンバー。リッチー・ブラックモアによるどこか飄々としたムードのメロディアスなギター・ソロも楽しめる。
05CHILD IN TIME
静と動の対比がドラマティックに際立つ、ディープ・パープルの初期代表曲のひとつ。10分を越える大作ナンバーながら、劇的に盛り上がっていくハードな展開や深い歌詞に聴き入るうちに全編はあっという間に過ぎ去っていくだろう。
06WOMAN FROM TOKYO
キャッチーなノリを持つメロディアスなナンバー。曲名から72年の来日公演の思い出を歌ったとも言われるが、実はこの曲が書かれたのは初来日よりも前だったとか。“東京”を“トケイオー”と発音するのが妙にファンキー?
07HIGHWAY STAR
ハード・ロックの教科書とも評される名曲。疾走感のある曲調、ハイトーンを活かしたヴォーカル、アグレッシヴなオルガン・ソロとクラシカルな構築美を誇るギター・ソロ。すべてが完璧に調和した見事な完成度。
08SPACE TRUKIN'
ロックしながら宇宙を巡るSFファンタジーの世界を楽しく描いた、ハードでノリのよいダイナミックなロックンロール・ナンバー。ライヴではインプロヴィゼーション満載の大長編に発展する人気曲の原点がコレ!
09BURN
ドラマティックなリフ使いとスリリングな楽曲展開、パワフルなバンド・アンサンブルという3拍子揃った第3期ディープ・パープル随一の名曲。クラシカルな旋律の導入も含め、様式美ハード・ロックの基本形がここにある。
10STORMBRINGER
強力なリフを持ったハード・ロック・チューン。ヘヴィでグルーヴィな曲調とエモーショナルなヴォーカルのバランスが絶妙で、スライド・ギターによるアラビックなソロ・パートも、シンプルながら実に印象的だ。
11DEMON'S EYE
シンプル過ぎるリフがクセになる、まったりとした横のりナンバー。『ファイアボール』の欧州盤のみに収められていたため、長らく日本では未発表となっていたが、その後ベスト盤に収録されたことで密かに人気を呼んだ。
12SMOKE ON THE WATER
ディープ・パープルの代名詞とも言える名曲で、72年の初来日公演時のライヴ・ヴァージョン。あの超有名リフの重厚感も増し、ミッド・テンポのリズムもよりヘヴィな存在感を放っている。エンディングの掛け合いも聴きどころだ。