ミニ・レビュー
彼らは基本的にアルバム主体のバンド。が、その一方でこまめにシングルも発表していた。そのため、シングルのみのヴァージョンなど、貴重音源も少なくない。これはそうした音源を集めたシングル集。代表曲とレア・トラック集を兼ねた編集盤として価値ある一枚。
ガイドコメント
ハード・ロックの代名詞、ディープ・パープルの英国編集シングル・コレクション。25周年シリーズを指揮しているサイモン・ロビンソンが93年に手がけた。ブックレットはカラー16ページ。
収録曲
01HUSH
02ONE MORE RAINY DAY
03KENTUCKY WOMAN
04EMMARETTA
05THE BIRD HAS FLOWN
06HALLELUJAH
07SPEED KING
ディープ・パープルがサイケ・ロックから本格ハード・ロック路線へと転進したアルバム『イン・ロック』のオープニング・トラック。曲名通りの疾走感と激しいシャウト・ヴォーカル、スリリングな演奏が一体となった名曲だ。
08BLACK NIGHT
ディープ・パープルがハード・ロック時代の幕開けを高らかに宣言した一曲。一緒に口ずさめるほどキャッチーなギター・リフが印象的で、ライヴでは大合唱に。アーミングを駆使したギター・プレイも見事。
09STRANGE KIND OF WOMAN
世界各国でシングル・ヒットを記録した、ダイナミックなノリを持ちながらもキャッチーで親しみやすいナンバー。リッチー・ブラックモアによるどこか飄々としたムードのメロディアスなギター・ソロも楽しめる。
10I'M ALONE
11FIREBALL
ディープ・パープルの数あるハード・ロック・チューンの中でも随一のアグレッションとスピード感を誇る名曲。3分半に満たないものの、スリリングなオルガン・ソロからフェード・アウトへと至るドラマ性も見事だ。
12DEMON'S EYE
シンプル過ぎるリフがクセになる、まったりとした横のりナンバー。『ファイアボール』の欧州盤のみに収められていたため、長らく日本では未発表となっていたが、その後ベスト盤に収録されたことで密かに人気を呼んだ。
13NEVER BEFORE
イアン・ギランの力強くもエモーショナルなヴォーカル・ワークが冴える、メロディアスでキャッチーなハード・ロック・チューン。隙間を活かしたファンキーかつダイナミックなアンサンブルも魅力的だ。
14WHEN A BLIND MAN CRIES
15SMOKE ON THE WATER
ディープ・パープルの代名詞とも言える名曲で、72年の初来日公演時のライヴ・ヴァージョン。あの超有名リフの重厚感も増し、ミッド・テンポのリズムもよりヘヴィな存在感を放っている。エンディングの掛け合いも聴きどころだ。
16BLACK NIGHT
17MIGHT JUST TAKE YOUR LIFE
ヘヴィなオルガン・サウンドに導かれて始まる、ミッド・テンポのヴォーカル中心のナンバー。デヴィッド・カヴァーデイルとグレン・ヒューズのエモーショナルなツイン・ヴォーカルのコンビネーションも抜群だ。
18CORONARIAS REDIG
19YOU KEEP ON MOVING
20LOVE CHILD
ヘヴィなギター・リフを持った、第4期ディープ・パープル随一のヘヴィさを誇るハード・ロック・ナンバー。隙間を活かしたシンプルなアレンジを支えるタイトなドラミングが絶品で、シンセサイザー・ソロのミス・マッチ感も面白い。