ガイドコメント
81年発表。80年代ストーンズ・サウンドの最高峰(1)がのっけから登場。ジャケは見たら即印象に残る、精巧な刺青の顔がどアップに。そんなシャープな印象にマッチしたサウンドがカッコイイ。
収録曲
01START ME UP
02HANG FIRE
アップ・テンポでポップなロックンロール・ナンバー。軽快なコーラス、ギター、ヴォーカルだが、歌詞の内容は、母国イギリスの失業などの社会問題を痛烈に皮肉ったもの。短くも清い、わずか2分台の演奏時間。
03SLAVE
ザ・フーのピート・タウンゼントも参加しているというコーラスが印象に残る、ジャム・セッション風ジャズ・ファンク。アルバム『ブラック・アンド・ブルー』時に録音されていたテイクをベースに制作されており、6分以上におよぶ演奏で繰り広げられるインタープレイは見事だ。
04LITTLE T & A
キース・リチャーズがリード・ヴォーカルをとるロックンロール。ちょっとスカスカな音だが、キースの魅力がそれを十分にカヴァーしている。アルバム『エモーショナル・レスキュー』制作時にはすでにレコーディングされていた。なお、TはTits、AはAssの略。
05BLACK LIMOUSINE
ミック、キース、ロンの共作によるオリジナルのブルース・ナンバー。ギターだけではなく、ここではブルースハープもロン・ウッドがいい演奏を聴かせる。また、ブギウギ・ピアノの名手としても有名なイアン・スチュアートの演奏も素晴らしい。
06NEIGHBOURS
07WORRIED ABOUT YOU
08TOPS
アルバム『山羊の頭のスープ』の制作時にレコーディングされた作品で、後年(1979年)完成。そのため、なんとミック・テイラーのギター・プレイとニッキー・ホプキンスのピアノが聴ける。そして、ここでは70年代に得意としたストーンズ流ソウルが聴ける。
09HEAVEN
ストーンズの数ある楽曲の中でも異色の作品。ビル・ワイマンがギターとシンセサイザーを担当。チャーリー・ワッツのドラムもミックのヴォーカルもミステリアスな雰囲気を上手く醸し出している。アルバム『エモーショナル・レスキュー』制作時にレコーディングされ、81年に完成。
10NO USE IN CRYING
アルバム『エモーショナル・レスキュー』制作時にはすでにレコーディングされていた作品で、ロン・ウッドも作曲に参加。重厚なコーラスとミックの切々と歌い上げるソウルフルなヴォーカルがとても心に沁みる。1stシングル「スタート・ミー・アップ」のB面としても発表されている。
11WAITING ON A FRIEND