ガイドコメント
URCレーベルの音源をCD化。ジャケットから“ゆでめん”のニックネームで呼ばれた有名盤。今でこそ斯界の第一人者である巨匠4人の青年期。後のソロ活動を紐解くカギがここにある。
収録曲
01春よ来い
02かくれんぼ
03しんしんしん
04飛べない空
キーボードを全編に配した、プロコル・ハルムからの影響を感じさせるナンバー。“亜米利加から遠く離れた空の下で何が起こるのか”という歌詞の一節は、日本語のロックを標榜していた彼らの“宣言”とも受け取れる。
05敵 TANATOSを想起せよ!
スピード感にあふれたリズム・セクションと、鋭く切れ込む鈴木茂のギターがかっこいいロック・ナンバー。暗くシュールな歌詞の世界観は、はっぴいえんどの前身バンドであるエイプリル・フールの路線を引き継いでいる。
06あやか市のどうぶつえん
アルバム『はっぴいえんど』の中では、最もストレートなロックンロール・ナンバーといえる1曲。松本隆の歌詞も素晴らしく、“おまえとぼくがいる けどぼくらはいない”など、痛烈なメッセージが潜んでいる。
07十二月の雨の日
はっぴいえんどの記念すべき処女作。日本ロック史上に残る有名なイントロをはじめ、鈴木茂のエレキ・ギターが随所にアクセントとして登場する。のちに再レコーディングされ、シングルとしてリリースもされた。
08いらいら
09朝
10はっぴいえんど
プロコル・ハルムの影響が顕著に表われたナンバーで、彼らのブリティッシュ・ロック的な側面が堪能できる一曲。ジャックスの早川義夫が自著『ラブ・ゼネレーション』の中で、この曲の歌詞を絶賛したこともあった。
11続はっぴーいいえーんど
松本隆のポエトリー・リーデイングが聴ける、1stアルバム『はっぴいえんど』のクロージング・ナンバー。アコースティック・ギターとギーボードの調べに乗せて、ナルシシスティックな語りかけを披露している。