ガイドコメント
90年リリースの2ndアルバム。ヒット・シングル「恋とマシンガン」を含め、軽妙洒脱な世界が繰り広げられる。オリジナル盤に未収録の「ラブ・アンド・ドリームふたたび」など、3曲を追加。
収録曲
01恋とマシンガン
渋谷系の枠組みを超えてヒット、今なお愛されるポップ・スタンダード。キーワードをちりばめた歌詞、ヨーロッパ直輸入のスタイリッシュなアレンジ、カラフルなメロディの永遠に色褪せない青春サウンドトラック。
02カメラ!カメラ!カメラ!
打ち込みサウンドを大々的に取り入れた軽快な16ビートのテクノ・ポップ。パーフリらしいウィスパーがかったヴォーカルと若干チープなシンセ・サウンドは相性が良く、彼らの音楽性の幅が広いことを証明している。
03クールなスパイでぶっとばせ
ドラムのフェイド・インと掛け声で始まるインスト・ナンバー。スリリングなオルガンとカッティング・ギターが大活躍する、映画のサントラにも似合いそうな曲。バンド全体による16分音符のキメ・フレーズがハイライト。
04ラテンでレッツ・ラブまたは1990サマー・ビューティー計画
軽快なテンポのボサ・ノヴァ/ラテン風ナンバー。佐々木麻美子(元ピチカート・ファイヴ)の清涼感のある歌声を軸にした美しいハーモニーが、限りなく軽やかに清々しく響きわたる。歌詞は羨ましいくらいラブラブだ。
05バスルームで髪を切る100の方法
良質ギター・ポップ・チューン。粋なワウ・ギターや聴かせどころの多いドラム、華やかなホーン・セクションなど、多彩なサウンドが堪能できる。小山田圭吾のヴォーカルは少年のように若々しいが、歌詞は少し乱暴だ。
06青春はいちどだけ
冒頭からパーフリならではの美しいハモリが展開されるライト・バラード。フィンガー・ピッキングによるアコギの瑞々しい響きが極めて印象的。シンプルな言葉による短かめの歌詞も独特の儚さを伴っていて味わい深い。
07ビッグ・バッド・ビンゴ
グルーヴィな打ち込みトラックで幕を開けるミディアム・ナンバー。パッド系シンセによる奥行きのあるバッキングやセクシーなホーン・セクションをフィーチャーした間奏など、スムーズでコンテンポラリーな味わい。
08ワイルド・サマー/ビートでゴーゴー
まさにワイルドな掛け声のカウント・インがインパクトを放つゴーゴー風ポップ・ロック。ギターやオルガンの古風なソロや1回だけ登場するテケテケ・ギター、おまけのようなエンディングなど、賑やかこの上ない。
09偶然のナイフ・エッジ・カレス
シンプルだが説得力のあるギター・ポップ・チューン。バックの演奏は派手な変化もなく、いたって淡々としているが、起伏のある情感豊かなメロディは絶品。赤裸々な感情や意見を吐露する歌詞も手伝って名曲の域に達している。
10南へ急ごう
“ダバダバ”のみの歌詞を特徴とする3拍子基調のアコースティック・ナンバー。テクニカルで情熱的なアコギや短調を行き来する感動的な転調、ジャズ風エンディングでのミュート・トランペットなど、聴きどころが多い。
11午前3時のオプ
ミュート・トランペットとアコギによる意味深なイントロから一気に華やかなサウンドが展開される極上ポップ・チューン。洗練されたメロディとボキャブラリーの豊富なアレンジが際立つ極めてクオリティの高い1曲。
12全ての言葉はさよなら
アコースティックな雰囲気のライト・ポップ。儚い歌詞を美しく歌い上げる控えめなヴォーカルが魅力的。エンディングでは、サビをくり返しながらフェイド・アウトするなか、「青春はいちどだけ」のメロディが顔を出す。
13カメラ!カメラ!カメラ! (ギター・ポップ・ヴァージョン)
原曲のメロディやスピード感はそのままに、バッキングをテクノ・ポップからバンド演奏にアレンジし直したヴァージョン。ささやくようなヴォーカルも幾分ハリのある歌唱に。メロディがしっかりしているので違和感はない。
14ラブ・アンド・ドリームふたたび
オーソドックスなギター・ポップ・チューン。Aメロ→Bメロ→サビ+ブリッジという常套的展開を見せる曲構成だが、パーフリならではのキャッチーなサビ・メロディと美しいハーモニーでしっかりと聴かせる。
15クラウディー
ジャグ・バンド・ミュージック風ポップ・ナンバー。軽快な4ビート〜シャッフル・リズムと過度な主張をしないフィドルが古き良きアメリカの片田舎のような雰囲気を演出。肩の力を抜いたヴォーカルも親しみやすい。