ガイドコメント
前作『LOVE PSYCHEDELICO III』以来、約3年ぶりとなる4thアルバム。従来の持ち味を活かしつつも、新たなテイストを取り入れた意欲作だ。タイトルは、彼らのプライベート・スタジオの名前から。
収録曲
[Disc 1]
01Freedom
一瞬デジロックかと思わせて不意打ちのように登場する、豪快なギターで幕を開けるアルバム『GOLDEN GRAPEFRUIT』のオープナー。“You got to be free(自由になれ!)”と叫ぶKUMIの歌声に乾いていた心が覚醒する。NHK『MLB放送』イメージ・ソング。
02Aha! (All We Want)
037days
知らなくちゃ。学ばなくちゃ。変えなくちゃ。ダンサブルなロックに乗せて、未来が見えない毎日を歌う、KUMIのヴォーカルがクール。無常に時を刻むシェイカーを蹴ちらしながら、今の世界に警鐘を鳴らすがごとくNAOKIのギターが吠える。
04Carnation
R.E.M.の「ルージング・マイ・レリジョン」を思わせるイントロで始まるミッド・バラード。“white room”や“Imagine”など、クラシック・ロックへのリスペクトがちりばめられた歌詞とバンジョーの音色に哀愁を感じる。
05Help!
06Rain
“君は僕のsunshine”とストレートな言葉で綴られるロマンティックなラヴ・ソング。実は、歌詞やサウンドのいたるところに小技が隠された、ビートルズ「レイン」へのオマージュだ。NTTドコモ「FOMA P903iX」イメージ・ソング。
07N29
NAOKIがブルージィなアコースティック・ギター1本で奏でるインタールード。わずか30秒という時間の中にデリコのルーツが見える。タイトルは、NAOKIが29歳の誕生日にKUMIからプレゼントされたギターを使用していることに由来。
08I saw you in the rainbow
“ただ君に恋してたbeautiful days”。薄れていく想いと切ないメロディが胸を締めつけるミッド・チューン。ギター・リフやサウンドにビートルズへの愛情があふれる、デリコ版の「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」だ。
09Good day、celebration
デリコらしい風刺と愛に満ちたロック・ナンバー。バンジョーやホーンを挟みながら目まぐるしく展開するサウンドに乗せて、さまざまな表情を見せるKUMIのヴォーカルがクール。ザ・ナック「マイ・シャローナ」のコード進行をなぞったAメロにニヤリ。
10Humanimation
筋金入りのロック魂を背負ったギターがうなるヒップホップ・チューン。韻を踏んだ英語の隙間にさりげなく日本語をしのばせたリリックは、デリコならでは。“Human”(=人間)とアニメーションをかけ合わせたタイトルも、皮肉が効いている。
11Everyone、everyone
12Sad story
4thアルバム『GOLDEN GRAPEFRUIT』のラスト・ナンバーは、最後を締めくくるにふさわしいアコースティック風味のバラード。“あなたの太陽になりたかった”。KUMIがイノセントな歌声で綴る、薄れゆく愛の悲しい物語に涙がこぼれる。
[Disc 2]〈DVD〉
01Freedom
02Aha! (All We Want)
03Rain
04Mind across the universe
05Making of Freedom