ミニ・レビュー
晩年のカラヤンのお気に入りだった天才少女のデビューから、巨匠が亡くなるまでの十数年の記録、というにはあまりにも完成度が高い。現在の彼女のような陰影や円熟はないけれど、カラヤンの大きな手の中で、どこまでも自然に伸びやかにこの巨匠の美学を体現しているのだ。★
ガイドコメント
晩年のカラヤンがお気に入りだった10代のムターの、ドイツ・グラモフォンへの録音をまとめた5枚組BOX。14歳時のモーツァルトから、20歳のブラームス二重協奏曲まで、瑞々しいムターの青春の1ページが刻まれている。
収録曲
[Disc 1]
01ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216 (モーツァルト)
02ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219「トルコ風」 (モーツァルト)
[Disc 2]
01ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.61 (ベートーヴェン)
[Disc 3]
01ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重奏曲ハ長調op.56 (ベートーヴェン)
02ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35 (チャイコフスキー)
[Disc 4]
01ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.77 (ブラームス)
02ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調op.102 (ブラームス)
[Disc 5]
01ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64 (メンデルスゾーン)
02ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26 (ブルッフ)
演奏
アンネ=ゾフィー・ムター(VN) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [3] (2)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 [3] (1)マーク・ゼルツァー(P) ヨーヨー・マ(VC) [4] (1)アントニオ・メネセス(VC)
録音
[1] 78.2 [2] 79.9 [3] (1)79.9 (2)88.8 [4] (1)81.9 (2)8