ミニ・レビュー
シューマン夫妻とブラームス。この有名な三角関係が影を落とすロベルトの作品、いや、その深層心理をもとにして作り上げたホリガーの意欲作。内面の錯乱や狂気をそのまま音にしたような凄絶とも言えるものだ。演奏者たちの反応が鋭敏で生々しい。
ガイドコメント
20世紀後半の現代音楽を、演奏家として、また作曲家として牽引してきたホリガーが、クララ・シューマンとホリガーの自作を組み合わせたアルバム。特に自作は大編成の曲で、聴きごたえ十分の力作といえよう。
収録曲
C.シューマン:
01ヴァイオリンとピアノのための3つのロマンスop.22 (チェロとピアノによる演奏)
ホリガー:
02ロマンセンドレス〜チェロとピアノのための
03暁の歌〜ローベルト・シューマンの曲とフリードリッヒ・ヘルダーリンの詩に基づく、オーケストラと合唱とテープのための
演奏
(1)(2)クリストフ・リヒター(VC) デーネシュ・ヴァールヨン(P) (3)ハインツ・ホリガー指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団 SWRヴォーカル・アンサンブル・シュトゥットガルト