ミニ・レビュー
超絶技巧を売りにする奏者が多い現代、千住真理子の音楽へのアプローチはまったく違う。モーツァルトの音楽に特有の哀しみや孤独感を湛えた美しさへの限りない愛おしさを愛器ストラディヴァリウス、デュランティへの想いと重ね合わせ、1音1音を大切に歌い紡いでいく。彼女にとって巧い演奏など必要ないのだ。
ガイドコメント
千住真理子にとって初となるオール・モーツァルト・アルバム。ヴァイオリンとピアノにアレンジされた有名曲の数々を収録。2016年で誕生してから300年を迎える愛器、ストラディヴァリウス“デュランティ”の音色を堪能することができる一枚。
収録曲
モーツァルト:
01アレルヤ (「エクスルターテ・ユビラーテ」K.165〜終曲) (山洞智編)
02ハフナー・セレナード〜ロンド (クライスラー編)
03春への憧れK.596 (山洞智編)
04アダージョ ホ長調K.261 (山洞智編)
05ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331〜第1楽章 アンダンテ・グラツィオーソ (テーマ) (山洞智、千住真理子編)
06ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331〜第3楽章 トルコ行進曲 (山洞智、千住真理子編)
07ディヴェルティメント第17番ニ長調K.334〜第3楽章 メヌエット
08歌劇「フィガロの結婚」K.492〜恋とはどんなものかしら (山洞智編)
09「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」セレナード第13番ト長調K.525〜第1楽章 (山洞智編)
10「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」セレナード第13番ト長調K.525〜第2楽章 (山洞智編)
11子守歌 (フリース/山洞智、千住真理子編)
12ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調K.304〜第1楽章
13ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調K.304〜第2楽章
14アヴェ・ヴェルム・コルプスK.618 (山洞智編)