ミニ・レビュー
知的な演奏が魅力的なアンゲリッシュ。彼のピアノからは“烈しさ”というよりは“優雅さ”が絶えず感じられ、多彩なドラマが展開するシューマンの「クライスレリアーナ」やリストのソナタでもそのスタンスは変わらない。しかし冷たい演奏ではなく、作品の本質に深く迫ろうとする姿勢が見えてくる。
ガイドコメント
マルタ・アルゲリッチからも厚い信頼を寄せられているピアニスト、ニコラ・アンゲリッシュによるロマン派作品集。シューマンの「クライスレリアーナ」にリストのソナタとショパンのエチュードをカップリング。3人の作曲家の関係性を見事に描き出している。
収録曲
01ピアノ・ソナタ ロ短調S.178 (リスト)
02クライスレリアーナop.16 (シューマン)
03エチュード変イ長調op.10-10 (ショパン)
04エチュード ハ短調op.10-12「革命」 (ショパン)