ミニ・レビュー
「フィガロの結婚」の可憐なスザンナで注目を浴びたレシュマンも今や伯爵夫人の方が板につくようになった。待望のモーツァルト・アリア集では、声の充実と多彩な表現を味わうことができる。ヴィッテリアの複雑な胸の内を描いた「ティートの慈悲」に舌を巻く。
ガイドコメント
モーツァルト歌いとして名を馳せてきたレシュマンの、満を持してのモーツァルト・ソロ・アルバム。深みを増してきているレシュマンによる聴きごたえ十分の一枚だ。ハーディングの指揮がしっかりと支えている。
収録曲
モーツァルト:
01歌劇「イドメネオ」K.366〜おお狂いそうよ!ああ腹が立つ!〜オレステとアイアスの苦しみはこの胸のうちにあり (第3幕第29曲a)
02歌劇「皇帝ティートの慈悲」K.621〜ああ、私を喜ばせたいとお望みなら (第1幕第2曲)
03歌劇「フィガロの結婚」K.492〜慰めの手を差し伸べてください、愛の神様 (第2幕第11曲)
04歌劇「フィガロの結婚」K.492〜スザンナは来ないかしら〜どこにあるのかしら、甘くそして恋に生きた楽しかった日々は (第3幕第20曲)
05歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527〜神々よ、あんな大罪に〜不実な魂に裏切られK.540c (第2幕第21曲b)
06歌劇「イドメネオ」K.366〜仲良しの孤独よ〜喜びをくれるそよ風よ (第3幕第19曲)
07歌劇「皇帝ティートの慈悲」K.621〜おお、ヴィテッリア、今こそ〜花の美しいかすがいを編もうと (第2幕第22・23曲)
08いとしい人よ、さようなら〜留まれ、わが心よK.528
演奏
ドロテア・レシュマン(S) ダニエル・ハーディング指揮 スウェーデン放送交響楽団