ミニ・レビュー
今年77歳になるからといって、彼の演奏を単純に“円熟”と表現したくないと思うのは筆者だけではあるまい。絶頂期の“研ぎ澄まされた刃”のような魅力はなくなったが、その演奏はより自然な呼吸で紡ぎ出されていき、どの瞬間も瑞々しい。ショパンの心に寄り添うようなマズルカも心に沁みる。
ガイドコメント
ポリーニ円熟の一枚。2018年の来日時の演目、作品55から作品58までを収録している。音の澄明度やテクニックの完璧さは相変わらずで、繊細で陰影に富んだショパンは、他の追随を許さない高みへ到達している。