フレディのソロ作『Mr.バッド・ガイ』収録曲である「生命の証」の、マイケル・ジャクソンとのデュエット・ヴァージョンなど３曲の未発表曲を目玉にラブ・ソングに焦点をあてた編集盤。「マイ・ベスト・フレンド」「ラヴ・オブ・マイ・ライフ｣「輝ける日々」ほか、“通好み”の全21曲が収められている。

フレディ・マーキュリー(vo)の死後も愛され続けるばかりか、ファン層をさらに拡大させてきたクイーン。その入門編として親しまれている３枚の『グレイテスト・ヒッツ』をまとめた特別盤(オリジナル発売は2000年11月)が、結成40周年を迎えるタイミングで再リリース(SHM-CD仕様)。スタジオ音源からセレクトした『１』と『２』はお馴染みの代表曲ばかり。多彩なサウンドのドラマティックな個性的ハード・ロックは普遍的だ。ライヴ音源などのレア・テイクも多い『３』もまた格別な味わいがある。★

結成40周年記念で再発されたベスト盤のうちの一枚。ロック然としたスタイルから変革後の82〜91年までの代表曲を中心に構成。実験的な側面は強いものの、普遍的で美しいメロディと、どこか憂いも帯びたポップ感を前面に打ち出す。ヒット曲も多数収録。日本盤は高音質のSHM-CD仕様。

オリジナル・アルバムとしては13年ぶり。演奏も三人だけでまかなったというあたりに、ポール・ロジャースとの気の合いようがうかがえる。ロジャースの実直かつブルージィな歌いぶりを尊重した方向には異論もあろうが、そのぶんブライアンが折にふれ弾きまくっている。

新生クイーンの、2005年5月、英シェフィールドで収録した2枚組ライヴ。オリジナル・クイーンとは別ものながら、ロック界最高のシンガー、ポール・ロジャースの歌声は圧巻で、クイーン楽曲はもちろん、フリー、バッド・カンパニーの曲も聴き応え充分。

『ホット・スペース』を引っさげた全英ツアーより最終日の模様を収録。時期が時期だけに内容が悪ろうはずもなく横綱相撲のパフォーマンスが続く。また、観客の声援や合唱もステージのパワーに勝るとも劣らずで、クイーンの圧倒的人気ぶりを饒舌に物語っている。

ハード・ロック／メタルの人脈にある著名ミュージシャンが大挙して参加し、97年にビリー・シャーウッドのプロデュースでリリースされたクイーンのトリビュート・アルバムを丸ごとリミックスした企画盤。1曲追加で、参加メンツの入れ替えも若干アリ。

彼らの演奏をバックにしてのカラオケは、さぞ気持ちよかろうが、それだけにみなオリジナル・キー。あのF.マーキュリーの高音をマスターするのは至難の技だと思うが。でも、それをクリアして［1］(5)を歌ったら君はまさしくチャンピオンになるはず。

最新アルバム『イニュエンドウ』からの1stシングルのスペシャル・ヴァージョン(1)を収録した3曲入りCD。初期の作品群を彷佛させるクラシック風なコンセプトが魅力の重厚な内容で、フラメンコ・タッチが異色。(2)はD.ボウイとデュエットした名曲。

73年に録音された、イギリスBBC放送でのスタジオ・ライヴなので、当たり前の如く収録曲も1stアルバムからの選曲。しかし17年も前のものとは思えないほどの新鮮さにビックリ! 昔を懐かしむつもりで聴いたりしたら、アッパーパンチを喰らっちゃうよ。

フレディ・マーキュリーの他界から6年を経ても未だ人気衰えずの彼ら。本作はレア・トラック集盤『ロックス』から(1)をフィーチャーしたシングル。(3)は未発表ヴァージョンでダブ・ミックス的なアレンジ。(4)は米のみ発表だったインスト・ヴァージョンだ。

91年11月24日に、エイズから併発した気管支肺炎のためにフレディは他界したが、本作は、91年発売の『イニュエンドゥ』以降にレコーディングされた曲を中心に、残ったメンバーが完成させた正真正銘の“クイーンの新作”。フレディは生きている!

91年11月にこの世を去ったフレディに捧げられたミニ・アルバム。92年4月20日、ロンドン・ウェンブリー・スタジアムで収録された2曲に、G.マイケルの91年のツアーから3曲、そしてクイーンの「ディア・フレンズ」で締めるという構成。貴重な作品といえる。

トラは死して皮を残すとの名言通り、偉大なアーティスト、F・マーキュリーも名作の数々を残してくれた。86年、第2期黄金時代のライヴだ。円熟のパフォーマンス、ヒット曲満載。まさに、バンドの集大成ともいえるアルバム。これ以上の言葉はいらない。

アルバム『イニュエンドゥ』からの第2弾シングル。シンフォニックなコーラスを生かした、トリッキーな仕掛けのないハード・ロックだ。(2)(3)は日本のみのカップリングで共に未発表曲なのが貴重。(3)は曲自体も珍しくブルース進行のスロー・ナンバー。

フレディ・マーキュリー(vo)、ブライアン・メイ(g)、ロジャー・テイラー(ds)、ジョン・ディーコン(b)の4人によるクイーンは'71年に結成、レッド・ツェッペリン一辺倒だったブリティッシュ・ハード・ロック・シーンに『戦慄の女王』をひっさげてデビュー('73年)、一大センセーションを巻き起こした。そして2年後に発表した『オペラ座の夜』中の「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットでその人気は決定的となった。本国に次いでアメリカよりも早く日本で人気者になったことは我々にとって誇らしいことだ。

'79年1月から3月にかけて行なわれたヨーロッパ・コンサートのライブ。「バイシクル・レース」「ボヘミアン・ラプソディ」などほとんどのヒットを収録。人気、実力共にロック・グループのトップに立った彼らの自信と誇りが伝わってくる会心の出来栄え。

クラシック色を打ち出した『オペラ座の夜』『華麗なるレース』から一転して、再びロックン・ロールを強調した本6作からは「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「伝説のチャンピオン」の2大ヒットが生まれた。フレディ・マーキュリーが雄々しく謳い上げる。

今年、87年で結成15周年を迎えるクイーンの最新ライヴ・アルバム。昨年のヨーロッパ・ツアーで収録されたライヴ・サウンドは彼らのドラマティックなステージングを見事に再現してくれる。エンターテイメントに徹するパフォーマー・スピリットはさすが。

前作『ホット・スペース』から2年振り、彼らの通算12枚目のアルバム。お得意のドラマチックな曲からロックンロールにエレクトロ・ポップまで、まさに“ワークス”。クイーンのモダーンな世界の方向性を示唆している。