ガイドコメント
70年のデビュー作。GS的なエセ外人っぽい要素を排した純日本的なロックで“ワン、ツー、スリー”と言わず“ひい、ふう、みい”と表現する歌詞は少し文学的な匂いが漂う。通称“ゆでめん”。
収録曲
01春よ来い
02かくれんぼ
03しんしんしん
04飛べない空
キーボードを全編に配した、プロコル・ハルムからの影響を感じさせるナンバー。“亜米利加から遠く離れた空の下で何が起こるのか”という歌詞の一節は、日本語のロックを標榜していた彼らの“宣言”とも受け取れる。
05敵TANATOSを想起せよ!
スピード感にあふれたリズム・セクションと、鋭く切れ込む鈴木茂のギターがかっこいいロック・ナンバー。暗くシュールな歌詞の世界観は、はっぴいえんどの前身バンドであるエイプリル・フールの路線を引き継いでいる。
06あやか市のどうぶつえん
アルバム『はっぴいえんど』の中では、最もストレートなロックンロール・ナンバーといえる1曲。松本隆の歌詞も素晴らしく、“おまえとぼくがいる けどぼくらはいない”など、痛烈なメッセージが潜んでいる。
0712月の雨の日
08いらいら
09朝
10はっぴいえんど
プロコル・ハルムの影響が顕著に表われたナンバーで、彼らのブリティッシュ・ロック的な側面が堪能できる一曲。ジャックスの早川義夫が自著『ラブ・ゼネレーション』の中で、この曲の歌詞を絶賛したこともあった。
11続はっぴーえーんど