ガイドコメント
映画『ハスラー2』主題歌「ザ・ギフト」や、ティナ・ターナーとのデュエット曲「ティアリング・アス・アパート」が楽しめる86年作品。フィル・コリンズ、トム・ダウド参加。初回限定盤。
収録曲
01IT'S IN THE WAY THAT YOU USE IT
02RUN
ホーン・セクションをフィーチャーしたラモント・ドジャーの曲。少し目立ち過ぎるくらいに頑張るコーラスを配した80年代仕様のR&Bサウンドに乗って、シンガーとしての自信を得たクラプトンもソウルフルなヴォーカルを披露する。キャッチーなフックが強力。
03TEARING US APART
ティナ・ターナーとのデュエットをフィーチャーしたヘヴィなロック・チューン。ティナのパワフルなヴォーカルに対抗して、クラプトンも力強いヴォーカルを披露している。間奏のスライド・ギター・ソロも素晴らしい。大ヒットを期待されたが、全米53位が最高位。
04BAD INFLUENCE
のちに親友となるロバート・クレイの名曲をモダンなアレンジでカヴァー。まるで自身のオリジナルのように歌うクラプトンのヴォーカルが秀逸。ランディ・ブレッカーのサックス・ソロも良いが、クラプトンの刺激的なギター・ソロもこの時期を代表する名演。
05WALK AWAY
マーシー・レヴィとリチャード・フェルドマンの共作曲。80年代仕様のドラマティックなシンセサイザー・サウンドをバックに、去っていこうとしている恋人に自分の想いを切々と訴える熱烈なラブ・バラード。ナイーヴなタッチの短いギター・ソロがせつない。
06HUNG UP ON YOUR LOVE
分厚いシンセサイザー・サウンドと効果的なホーン・セクションをフィーチャーしたラモント・ドジャーのドラマティックなラブ・バラード。ヴォーカルに集中したクラプトンが成熟した歌声を聴かせる。ギター・ソロはないが、ヴォーカルはたっぷりと楽しめる。
07TAKE A CHANCE
グレッグ・フィリンゲインズとの共作によるファンキーなバラード。ホーン・セクションをフィーチャーした新生クラプトン・バンドのタイトな演奏に乗って、クラプトンが自由な気分の素晴らしさを楽しそうに歌い上げる。心弾むようなギター・ソロも秀逸。
08HOLD ON
フィル・コリンズとの共作曲。コリンズの華麗なドラム・フィルで幕を開けるロマンティックなラブ・バラード。騒々しいドラミングをフィーチャーしたサウンドのせいか、クラプトンのヴォーカルはオフ気味。終盤にはギター・ソロも炸裂するが、そこでフェイド・アウト。
09MISS YOU
衝撃的なイントロから始まるグレッグ・フィリンゲインズとの共作曲。レゲエ・ビートを基にした新機軸のダイナミックなブルース・ロック・サウンドが楽しめる。クラプトンのヴォーカルもパワフルだが、ヴォーカル以上に饒舌に歌いまくるギター・ソロが圧巻。
10HOLY MOTHER
11BEHIND THE MASK
マイケル・ジャクソンが歌詞を付け加えた、YMOの名曲をオリジナルにほぼ忠実なアレンジでカヴァー。80年代だからこその奇跡的なコラボレーション。当時の日本人ファンを驚かせた意外な選曲だが、実際に聴いてみると違和感は少ない。
12GRAND ILLISION
CDのみに収録されたシークレット・トラック。シンセサイザーが全編を覆うドラマティックなバラード。クラプトンの雄々しいヴォーカルと流麗なギター・ソロが素晴らしい。フィル・コリンズのいかにも彼らしい饒舌なドラミングも楽しめる。まさに隠れた名曲。