ガイドコメント
新たにトミー・ボーリンが加入した“4期”1作目は、全作品中、もっとも“黒っぽい”アルバムに。パープル・ファンにはウケが悪い本作だが、なかなかどうして傑作だと思う。75年発表。
収録曲
01COMIN' HOME
第4期ディープ・パープル唯一のスタジオ作『カム・テイスト・ザ・バンド』のオープニングを飾るナンバー。従来のパープルのイメージそのままに、ハードかつストレートな仕上がりとなっている。
02LADY LUCK
ファンキーなグルーヴを持ったシンプルなハード・チューン。ブルージィでパワフルなデヴィッド・カヴァーデイルのヴォーカルと、跳ねるようなグレン・ヒューズのベース・プレイが何とも特徴的だ。
03GETTIN' TIGHTER
ファンキーなノリを持った、第4期ディープ・パープルならではのハード・ロック・チューン。メイン・ヴォーカルはベーシストのグレン・ヒューズで、中間部には彼のグルーヴ感溢れるベース・プレイもフィーチャーされている。
04DEALER
トミー・ボーリンのヘヴィなギターに導かれてスタートするグルーヴィなナンバー。グレン・ヒューズによる図太いベース・ライン、力強くディープなデヴィッド・カヴァーデイルの歌唱も聴きどころだ。
05I NEED LOVE
ギタリストにトミー・ボーリンを擁する第4期ディープ・パープルの『カム・テイスト・ザ・バンド』収録曲。エモーショナルに歌い上げるデヴィッド・カヴァーデイルの歌唱は、後のホワイトスネイクにも通じるものがある。
06DRIFTER
トミー・ボーリンの粘っこく奔放なギター・プレイが詰め込まれたハード・ロック・ナンバー。楽曲の骨子はシンプルながら、ブルージィな味わいのデヴィッド・カヴァーデイルのヴォーカルも含め、深みのある仕上がりとなっている。
07LOVE CHILD
ヘヴィなギター・リフを持った、第4期ディープ・パープル随一のヘヴィさを誇るハード・ロック・ナンバー。隙間を活かしたシンプルなアレンジを支えるタイトなドラミングが絶品で、シンセサイザー・ソロのミス・マッチ感も面白い。
08'THIS TIME AROUND' OWED TO 'G'
09YOU KEEP ON MOVING
沈黙の美を感じさせる導入部から、エモーショナルに歌い上げるパートへ展開するムーディなナンバー。初期ディープ・パープルとはまた違う、第4期パープルならではのソウルフルな魅力がたっぷりと詰め込まれている。