ミニ・レビュー
61年4月、モスクワ音楽院大ホールでのライヴが登場。呵責ない速さというか、鬼のように冷酷に突っ走る「エロイカ」とワーグナーである。さすがにこの速さではあちこちでオケが軋んだり崩れたりしているが、一種異様な切迫感がある。モノラルなのが残念。
ガイドコメント
「英雄」は、聴き手を圧倒する熱情渦巻く演奏。ワーグナーの峻厳な美しさ、リャードフの迫力など、ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの真剣勝負はいつもながら凄まじい。
収録曲
01交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」 (ベートーヴェン)
02楽劇「ジークフリート」〜森のささやき (ワーグナー)
03楽劇「神々の黄昏」〜葬送行進曲 (ワーグナー)
04楽劇「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行 (ワーグナー)
05ババ・ヤガーop.56 (リャードフ)
演奏
エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団