ガイドコメント
ジャケットが妙に脳天気な実質的なラスト・アルバム。68年11月に解散したが、本作の発表は69年3月。ライヴ3曲、スタジオ録音曲3曲と変則的収録。ジョージ・ハリスン共作「バッジ」を収録。
収録曲
01I'M SO GLAD
1968年10月19日、ロサンゼルス・フォーラムでのライヴ録音。エリック・クラプトンが敬愛するスキップ・ジェイムスのブルース・クラシックを大胆にニュー・ロック化した名演。何かにとり憑かれたかのように集中したエリック入魂のギター・ソロが素晴らしい。
02POLITICIAN
03SITTING ON TOP OF THE WORLD
1968年10月19日、ロサンゼルス・フォーラムでのライヴ録音。ハウリン・ウルフの名曲をヘヴィなスロー・ブルース・スタイルでカヴァー。スタジオ録音版を蹴散らすような熱演が楽しめる。とりわけエリックの鬼気迫るギター・ソロは史上最高の名演のひとつ。
04BADGE
エリックが親友ジョージ・ハリスンと共作・共演したオリジナル曲。2人の個性が合体したメロディックなポップ・ロック仕様の秀作。ジョージのリズム・ギターとフェリックス・パパラルディのピアノ&メロトロンがエリックのヴォーカルとギターをサポートしている。
05DOING THAT SCRAPYARD THING
ジャック・ブルース&ピート・ブラウンによる愉快なポップ・ソング。ジャックのヴォーカル、ピアノ、ベースをフィーチャーしたもので、女声的なコーラスが効果的に挿入される。レズリー・スピーカーを通したエリックのドリーミーなギター・サウンドも効いている。
06WHAT A BRINGDOWN
「スパイ大作戦」ばりのリフが印象的なジンジャー・ベイカーの意欲作。ブラインド・フェイスの「君の好きなように」の原型とも言えないことはないが、曲自体の完成度も高く、クリーム時代の彼のベスト・ソング。エリックのレズリー&ワウ・ギターも効果的。