収録曲
01I have a dream #1
アコースティック・ギターによる弾き語りヴァージョン。国や人種、宗教の違いを越えた視点から愛を歌った曲。そんな壮大な歌詞に対して、息遣いまで聴こえてきそうなくらい身近に感じられるシンプルなアレンジが温かく、よりストレートに胸に響いてくる。ささやかな希望を胸に、確かな一歩を踏み出せそうな気持ちになる。
02そのままで
どこかのバーで流れていそうな、ゆったりとした大人っぽい曲。正確なリズムが流れる中、ひっそりとしたキーボードが絶妙な間を効かせ、その間を漂うように色っぽい歌を聴かせていく。じわじわと盛り上がっていき、“そのままで…”というコーラスに煽られながら、恍惚とした世界へ誘われるムーディーなナンバー。
03Life is comedy-touch
ボサ・ノヴァ風のふんわりとした演奏に乗せて、恋人との甘く贅沢な暮らしを歌う。サビではジャジィに展開して、“人生はEverytime Comedy-touchで”とご機嫌に舞い踊る。大人の余裕と子供っぽい無邪気さが同居した、軽くステップを踏んで踊り出したくなるような曲。宙に浮いているような気分になる。
04Black Lion
高杢禎彦ヴォーカル曲。打ち込みのリズムとグルーヴィなベースに乗せて、低いヴォーカルが男の野蛮な本能について歌う。好きな女に近づいた男に噛みつき、“俺のものだと吠える”。エッジの効いたギターと時折響くライオンの鳴き声が野蛮さを引き立て、“Black Lion”と囁くコーラスがそれを煽る。
05誤解さCherry
鶴久政治ヴォーカル曲。夏が似合いそうなシャカシャカしたサウンドに、照りつける太陽のような響きを持ったサックスが絡んだ爽やかな曲。彼女の誤解を解こうと四苦八苦している男の歌だが、響きは軽やか。随所で“I love you”という台詞がサンプリングされ、最後は“I love you too”で締める。
06How're you doing、Guys?
雄叫びからはじまり、じわじわと気持ちを高ぶらせていくような16ビートのリズムに乗せて、煮え切らない男に“ぶちかませ”と喝を入れるように歌い上げる。バンド・サウンドもブイブイと攻めてくる。途中、テンポを落として求愛するように“Please Baby”と歌い、再びテンポを上げて最後の攻めに出る。
0790's S.D.R.
危険な香りのするアップ・テンポのダンス・ナンバーで、東京スカパラダイスオーケストラのメンバーがホーンで参加。その場だけの快楽に溺れていく様を描きながらも、どこか苦しげで、飢えた心や欲望の恐ろしさを感じさせる。ラップも入り、最初から最後まで一気に疾走していくが、常に一定のクールさを保っている。
08Purple Morning
鶴久政治ヴォーカル曲。もやもやとしたサックスの音色が朝焼けや朝もやを連想させ、ゆっくりと夜が明けていくような爽やかなメロディ・ラインが特徴的。その爽快さとは裏腹に、離れてゆく男女について歌われる。何かのはじまりとともに何かが終わっていくことを感じさせる、爽やかさと切なさが同居したナンバー。
09You
“今もあなたを想い出す”と、今は会わなくなった人への想いを綴ったバラード。ささやかなストリングスの音色が、ひた向きな想いを静かに表現している。打ち込みの音が心臓の鼓動のように寄り添い、心の奥底に存在し続ける大切な人や思い出を想起させる。シンプルな構成が、切実な想いに説得力を与えている。
10Don't break my heart
土着的なパーカッションのリズムと力強く跳ねるキーボードに導かれ、軽やかなファンキーさで加速していくダンサブルなナンバー。その躍動感とスピードがメロディの切なさを引き立て、愛する人が遠ざかっていき、取り残されていく心情を余韻に残していく。ふわふわしたコーラスにソウルの匂いが感じられる。
11I have a dream #2
バンド演奏ヴァージョン。もろに後期ビートルズを意識した音作りで、ストリングスにホーン、ヴィブラフォンやマリンバなど豪華な内容。ホーンでは東京スカパラダイスオーケストラのメンバーが参加。力強いメロディと壮大なアレンジが、大きな視点から愛や夢を歌った歌詞を彩っていく。手拍子や足音に人間の力を感じる。