ミニ・レビュー
1970年春に発表された3作目。ジョニのピアノとギターを主体に、曲によりパーカッション、サックス、ストリングスが加わるだけのシンプルな構成で、個人or人間間の心模様の観察眼と表現の鋭さは彼女ならでは。(12)は映画『いちご白書』の主題歌となったもの。
ガイドコメント
CSN&Yによってカヴァーされ有名になった「ウッドストック」収録。この歌って単なる“ウッドストック”賛歌ではないところがミソ。そんな鋭い視線に彼女の長い活動の秘訣がありそう。
収録曲
01MORNING MORGANTOWN
02FOR FREE
03CONVERSATION
04LADIES OF THE CANYON
05WILLY
06THE ARRANGEMENT
07RAINY NIGHT HOUSE
08THE PRIEST
09BLUE BOY
10BIG YELLOW TAXI
ハワイ旅行の印象から生まれた曲。時代に先駆けて環境問題を扱った意欲作だが、コミカルな表現でポップに仕上げたところはさすがジョニ。1970年のこのオリジナル版は全米67位に終わったものの、1975年のライヴ・ヴァージョンは全米24位を記録している。
11WOODSTOCK
1969年8月のウッドストック・フェスティヴァルについて歌った美しいバラード。フェスには参加できなかったが、TV中継と友人たちの話を基に書いた。ヒットしたロック・アレンジによるCSN&Yのカヴァーでもメロディの良さは変わらなかった。
12THE CIRCLE GAME
人生を回転木馬にたとえた曲。若きジョニの歌声とアコギの響きが美しい。否定的に解釈する人も多いが、過去を振り返りながらも未来を見据えた肯定的な“青春の歌”。映画『いちご白書』の主題歌となったバフィ・セント・メリーのカヴァーとしても有名な曲。