ミニ・レビュー
名門レーベル、プレスティッジのCD発売は50年代に録音されたマスター・テープからの復刻であるので、その当時のクオリティは元より、経年変化による劣化はやむを得ないところであるが、その音楽性と歴史的価値から判断すれば、大変有意義である。第1回発売は、ロリンズ、コルトレーン、マイルス、ドリフィーそしてウォリントンの代表作。「サキソフォン…」は、ロリンズの最高傑作との呼び声も高い作品で、ワン・ホーンのワンマンに偏らず、コンボとしての魅力も抜群だ。「ソウル…」はプレスティッジでのコルトレーンの代表作、ガーランドらとのコンビネーションも特筆。「ユア・アンダー・アレスト」で完璧な復活をみせたマイルスの「リラクシン」はコルトレーン、ガーランドらによるセッションの1枚。「アット・ザ・ファイブ・スポット」は、不遇なまま世を去ったドルフィーの傑作ライヴ全4枚の内の1枚。J・ウォリントンはバップ期に於ける数少ない白人ピアニストらしく洗練されたセンスの光る「ジャズ・フォー…」とプレスティッジのというよりジャズの名盤が一気にCD化されるのは素晴らしい。
収録曲
01ST. THOMAS
02YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
03STRODE RODE
04MORITAT
05BLUE SEVEN
演奏
ソニー・ロリンズ(TS) トミー・フラナガン(P) ダグ・ワトキンス(B) マックス・ローチ(DS)