収録曲
01PLAY THE GAME
フレディらしいメロディックなバラードだが、これまで敢えて避けてきたシンセサイザーを初めて導入し、狂騒的なまでにドラマティックなサウンドを構築している。新境地と新機軸をアピールした意欲作『ザ・ゲーム』の巻頭を飾るヒット曲。
02DRAGON ATTACK
ブライアン主導のクイーン流ファンク・ロック。パーカッシヴなサウンドが特徴的で、ドラムのフィル・インもティンバレス風。ギターやベースにもそれぞれの見せ場があり、ライヴでの演奏をイメージしたようなアレンジになっている。
03ANOTHER ONE BITES THE DUST
邦題は「地獄へ道づれ」で全米第1位に輝く。ボトムの効いたベース・ライン、ファンク風のギター・リフを軸に、シンセサイザーを用いたダンサブルなナンバー。クイーンの変革が見てとれる曲。
04NEED YOUR LOVING TONIGHT
ソングライターとしてのジョンの成熟を感じさせる曲。1980年前後の音楽シーンにはよく似合うハード・ロッキンなポップ・ソング。決して大袈裟にならない抑制されたアレンジだが充分にラウド、というバランス感覚もナイス。
05CRAZY LITTLE THING CALLED LOVE
全米第1位獲得曲。プレスリー風のロカビリー・エッセンスを注入し、ムードある仕上がりとなっている。ドイツ・ミュンヘンのホテルでフレディが泡風呂でボーッとしていた時に生まれた曲といわれている。
06ROCK IT (PRIME JIVE)
ロジャー主導のラウドなロックンロール。フレディのヴォーカルによるイントロデュースを経て、本編ではロジャーが雄々しく吠える。ロックンロールがヤバいほどよく似合うロジャーのタフなヴォーカルをたっぷりと堪能できる、ファン感涙の1曲。
07DON'T TRY SUICIDE
狂騒的なまでに陽気なポップ・ソングだが、歌詞のモチーフは“自殺”。“Don't try suicide”と歌っているのだから自殺を奨励しているわけではないが、あまりにも陽気すぎる曲と歌詞に潜む狂気の対比が、聴き手を混乱させる。
08SAIL AWAY SWEET SISTER
実際には妹のいないブライアンが架空の妹に捧げたラブ・ソング。「もしも僕に妹がいたら……」という想像の産物。作者のブライアンが歌うことで心地よいリアリティが生じた例のひとつ。“妹を励ます兄”の歌声は力強くて頼もしい。
09COMING SOON
大胆にイコライジングされたヴォーカルも含めて、ニューウェイヴ仕様のサウンドが新鮮なロジャーの曲。1980年型のポップ・ソングだが、シンプルだから古びてはいない。80年代のクイーンのスタイルを予告した曲のひとつでもある。
10SAVE ME