ミニ・レビュー
ラテン・ロックの導師、カルロス・サンタナの作品の中でも評価の高い初期の5作。編集ものの『オリジナル・グレイテスト・ヒッツ』は1st〜3rdから選曲されており、入門用として便利かつ無難だ。特に人気があるのは2作目と4作目だが、その狭間にある3作目もいい。当時17歳だったニール・ショーンの豪快なギターとデリケートなタッチのラテン・パーカッションが耳に残る。'76年発表の『アミーゴ』のアートワークは横尾忠則。
ガイドコメント
サンタナのファースト・アルバムがSBM仕様にてリリース。彼が衝撃的なデビューを飾った伝説の“ウッドストック”でのライヴ音源3曲も、未発表ボーナス・トラックとして収録。
収録曲
01WAITING
02EVIL WAYS
ビル・グレアムの薦めでカヴァーしたウィリー・ボボの曲。初期サンタナの個性を最もキャッチーなスタイルで凝縮したラテン系ポップ・ソングだが、終盤のギター・ソロ・パートではサンタナらしいライヴ仕様のセッションを聴かせてくれる。全米9位のヒットを記録。
03SHADES OF TIME
ブルース・ロック+アフロ・キューバンという初期のコンセプトが最も理想的な形で具現化された曲。言い換えれば、当時のロック・ファンに理解しやすいスタイルのラテン・ロックか。メロディやギター・ソロも濃厚にラテン調であると同時にポップでキャッチー。
04SAVOR
05JINGO
アフリカン・ドラムを思わせるリズムを基調にしたアフロ“キューバン”ロック。カラベロとシュリーヴがベーシックなリズムを受け持ち、チェピートがリフやソロを展開する。ライヴで映える曲のひとつであり、ウッドストック・フェスでも披露された初期の代表作。
06PERSUASION
ローリーのヴォーカルをフィーチャーしたR&B調の曲。燃え上がるようなタッチのリズム・ギターのカッティングが印象的。1stアルバムでは最もラテン調ではないサウンドのレパートリーだが、ここでもギターやオルガンのプレイは極めてパーカッシヴ。
07TREAT
08YOU JUST DON'T CARE
ローリーのヴォーカルをフィーチャーしたサンタナ流ブルース・ロック。やや控えめなオルガン・ソロと遠慮を知らないギター・ソロが楽しめる。比較的オーソドックスなブルース仕様になっているが、過剰なまでにパーカッシヴなサウンドはやはりサンタナ。
09SOUL SACRIFICE
10SAVOR
11SOUL SACRIFICE
12FRIED NECKBONES