
味気ないジャケだけれど、その歴史を振り返った封入フォトに並ぶメンバーの表情はやっぱりキラキラしている。「STAY」「BEST FRIEND」はじめ、ファン投票のベスト50曲を聴いて、いつもパワーをもらっていたことを実感。25年も続いたアイドル・グループって、本当にすごいです。ありがとうSMAP!★

シングル55作目はダブルA面。『SMAP×SMAP』主題歌の「Otherside」は、MIYAVI作らしくハードなギターが鳴りわたる。カップリング曲「愛が止まるまでは」は、ゲスの極み乙女。の川谷絵音作詞作曲。あえて5人の個性を強調しない、21世紀版メルヘン歌謡(?)。新機軸の趣向相手に、ベテラン頑張ってます。

TVドラマ『銭の戦争』主題歌、SHIDAX Heart&Smileプロジェクト・ソングと2曲ともにタイアップ作となった54枚目の両A面シングル。5人のヴォーカルを彩る大人らしい甘美なバック・トラックも心地よい「華麗なる逆襲」は、今をときめくtofubeatsによるリミックスも収録!

SMAPの約2年ぶり、21枚目のオリジナル・アルバム。ゲスの極み乙女。や赤い公園、さかいゆう、SALUほか、いま勢いのあるソングライターを多数起用。ロックからホーン・セクションが鳴り響くゴージャスな曲、EDM、ヒップホップなどなど、多彩な楽曲を披露している。全体的に大人の色香を感じさせる仕上がりだ。

EDMナンバー2曲をカップリングする両A面シングル。「Top Of The World」はMIYAVIが作曲した躍動感あふれるビートの肉食系ダンス・ミュージック。もう一曲の「Amazing Discovery」はPerfumeなどで知られる中田ヤスタカが全面的に制作。力強くもドリーミー。

52枚目となる両A面シングル。さかいゆう作詞作曲・森 俊之編曲の「Yes we are」は美しいメロディのミディアム・バラード、和田 唱作詞作曲・CHOKKAKU編曲の「ココカラ」は“らしい”軽快ファンキー・ポップ。80年代R&B名盤に入ってそうな前山田健一作のカップリング「Silence」がクールでしょ。

51作目のシングル。「シャレオツ」は、フジテレビ系ドラマ『独身貴族』の主題歌で、大竹創作(乙三.)が作詞、Jeff Miyaharaが作曲・編曲を担当。“全然問題ない”というフレーズが言葉そのままの意味ではないであろうことがサウンドから伝わってくる“大人”の歌。★

記念すべき50枚目のシングル。タイトル曲は気鋭のガールズ・バンド、赤い公園のギタリスト津野米咲が作詞作曲を手掛けた軽快なポップ・チューン。菅野よう子による洒脱なアレンジも素晴らしい。「掌の世界」はロック・バンドの凛として時雨のヴォーカル&ギター、TK作詞作曲によるクールなナンバー。

「Moment」以来7ヵ月ぶり、49枚目となる両A面シングル。「Mistake!」は軽快なアップ・テンポでストリングスとブラスがスタイリッシュなナンバーだが、年月を重ねて変わりゆく恋心のトラップを描いた歌詞が深い。「Battery」は英語詞で、硬質なテクノ〜エレクトロニカ路線。

SMAPの48枚目となるシングル。『TBS ロンドンオリンピック2012』テーマ・ソングの「Moment」は、サカナクションの山口一郎が作詞・作曲を担当。“今”という瞬間を切り取った疾走感あふれるナンバーだ。カップリング「手を繋ごう」は前山田健一作詞・作曲によるミディアム・バラード。

約2年ぶり、20枚目のオリジナル・アルバム。シングル曲よりも新曲中心の構成で、前山田健一、椎名林檎、志磨遼平など豪華すぎる作家陣が参加。ヒップホップからバラード、サザン・ソウル、ハード・ロックまで、なんでもアリ的ゴチャマゼ感が痛快だ。2枚目にはメンバーのソロ曲を収録。

47枚目のシングルは、NHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』の主題歌。麻生哲朗作詞、菅野よう子作・編曲による、明るく前向きになれそうな応援ソングだ。80年代のウエストコースト・ロック風の爽やかで軽快なイントロでのギターのカッティングが、ウキウキとした気分へと盛り上げる。

デビュー20周年を迎え、初の海外公演も果たすなど、精力的な活動が続くSMAPの46枚目のシングル。作詞・作曲・編曲を斉藤和義が手がけており、穏やかなアコースティック・ギターの響きがより切なさを誘うラブ・バラード。カップリングは、甲斐名都が作詞を手がけたグルーヴィなウィンター・ソング「真冬のラブレター」。

約1年ぶりとなる45枚目のシングルの表題曲は、LOVE PSYCHEDELICOの手によるもの。普遍的な“LOVE”を音楽でメッセージしていく部分で共通する両者のコラボは必然的な邂逅か。デリコのアーシィなロックをSMAPのポップ感覚で消化していくサウンド面にも、世界を恋する熱き心を見ることができる。

44枚目のシングルは、草ナギ剛主演ドラマ『任侠ヘルパー』の主題歌。80年代ロックを体表するヒューマン・ネイチャー風のサウンド。さらに「スーパースター★」はテレビ朝日系スポーツ・テーマ・ソングに起用。ヴォコーダーを多用した、ファンキーなテクノ。

約2年ぶり、18枚目のオリジナル・アルバム。ジャズ・ファンク、ドラムンベース、ミクスチャー・ロックなど多彩なアプローチを試みつつ、じっくり聴かせるスロー〜ミディアムの曲が主体。中田ヤスタカによるcapsule風近未来テクノが特におもしろい。

デビュー以来、つねに第一線で活躍し続けるSMAPの通算43枚目となるシングル。北京オリンピックのTBSテーマ・ソングとなった表題曲は、仙台在住のバンドHi-Fi CAMPが作詞作曲 を担当。圧倒的にポジティヴなサウンドが、聴く者に力を与えてくれる。

携帯のメール画面を模したジャケットを見た時点で、しんみり路線が想像できるよう。音楽番組ではキムタクがアコギ姿を披露。せっかくのMONKEY MAJIK起用なのだ、もう少し冒険してほしかったと願うのは、今のSMAPにはないものねだりか。

北京五輪出場を目指す星野ジャパンをサポートする応援歌として、テレビ朝日系列スポーツ・テーマ・ソングに起用され、紅白でも披露。ユーロビート系でかなりエレクトリックなサウンドだ。カップリングは一転してピアノをバックにしたクリスマス向けスロー・ラブ・バラード。

ベタなメッセージもスーパー・アイドルが歌えば、これまた衒いなく響くスペシャル・ソング。(1)は、日頃言い慣れない言葉だけど、その一言の大切さをさりげなくかつカッコ良くアピール。歌というもののあり方を気づかせてくれる大いなる一曲。アリを10匹配したジャケットもナイス。

立体写真をおまけにつけてのこのタイトル。苦し紛れとしか思えないが、内容は充実。ボーナス・ディスクにはジュリーの「TOKIO」のカヴァーも。中居正広を含め、各メンバーの声質をきわだたせるお約束をふまえつつ、R&B歌謡としての骨格もしっかりと。

リード・トラックは女性化粧品のTV-CMにも用いられていた“日本の全女性へ贈る”メッセージ・ソング。カップリング曲ともどもアップ・テンポのダンス・ビートと軽く滑るストリングスが印象的な朗らかな曲調で、優しく明るい応援歌。リレー・ヴォーカルのキャラ分けも完璧だ。

2005年のツアーで披露されるや、ファンからのCD化熱望の声が絶えなかったという(1)は、今の時代にしかるべきメッセージをたたえた名曲。同様の詞世界を繰り広げる軽快な(2)とともに、5人のソロ・パートによってそれぞれの思いが伝わってくるよう。

17枚目はそれぞれにタイトルのついた3枚組。メインの“SAMPLE BANG!”は13曲入りで、夏らしい楽曲満載の通常のアルバムという作りだ。“KAIZOKU BANG!”は彼らのこれまでの楽曲(4曲)を海外のクリエイターがリミックスした。“HIGH! BANG!”はソロ曲を収録。

テレビ朝日系列スポーツのテーマ・ソングで、久しぶりの勢いのあるジャンプ・ナンバー。オバカで楽しい歌詞だなぁと思ったら、作詞は『木更津キャッツアイ』などでお馴染みの奇才、宮藤官九郎。(2)はカップリング曲らしいミディアム・ナンバー。真夏にぴったりのシングル。

実に1年10ヵ月ぶりのシングルは、エリック・クラプトンが作り、小林武史がアレンジ、日本語詞を竹内まりやが手掛けるという豪華な作家陣が発売前から話題を呼んだ。イントロからクラプトン節満載だが、間奏のギター・フレーズは面目躍如。(2)は1月発売なのになぜかクリスマス・ソング。

メンバー5人による楽曲を集めたDISC-1と、ソロ曲を収録したDISC-2の2枚組アルバム。トータス松本、町田康、田島貴男、つんくといった2000年代を代表する作家陣が参加した本作は、音楽的なジャンルを大きく超越した一大エンタテインメントの様相を呈している。

女子高生やオバサマたちだけのSMAPではないことを証明した最新作。“ベスト1よりオンリー1に”という歌詞は、中年男性にも応援歌として聴こえ、タイミング的に反戦歌にも讃えられた。いずれにしても、楽曲のよさとアコースティックなアレンジが花丸。★

開巻の小西康陽作のごきげんなインストの勢いそのまま、うきうきときどきしんみり。総合芸能集団の冴えがそのまんま反映された21世紀の日本の国民的歌謡盤。玄人好みの技はいつもどうりに効いていて大人にも子供にもぐっとくる歌とリズムでムダなし。

ミディアムの流れるような楽曲で、ふと耳元を通り過ぎていってしまいそうだが、“大切なものを忘れないように”とか、“君は君のままで 僕は僕のままでいい”といったメッセージも、さりげなく歌い込まれている。心地よくて、しかし重い作品。

SMAPのニュー・シングル(1)は、スマートにまとめたスピード感あるナンバー。(2)は今風ファンキー歌謡。さすがにSMAPの新曲にビックリという感じではなくなってきましたが、(2)のタイトルと歌詞に垣間見える諦念が気になりました。

“心に翼をもった男たち”が今年のメイン・テーマのSMAP。作家陣を大幅に入れ替え(平成のオフコース、キリンジ兄も参加)、新境地も開拓した。(3)ではDragon Ashばりのラップを披露。耳慣れた(4)のほかでは、特に(5)がヴォーカルの表現力が活きている。

メンバー5人のソロを各1曲ずつ収録している。アナログ世代には懐かしいサイズのジャケットで写真集付きときている。中居クンはバラティ路線のお経からラップ展開をするメディア落ちで聴かせ、(1)は“たくや”、(2)は“しんご”の作詞でイメージ通り。

結構全体に渋め。ファンキーだけど。それだけ繰り返し聴けるわけね。マンハッタン・トランスファーやレニー・ピケットが聴けるんだもんねー。1曲ごとのドラマがとてもあざやかに歌われている。サウンドはもううっとりするほど見事であります。

シックマニアを泣かせ、テクノの「ダイナマイト」とかもうだめあたしと全身を毛穴もろとも開いてもだえるもよし、「サラダ」に改めていやされるもいいが、パープルはあるわ捨て曲は考えにない。この芸能パワーの充実に涙しろ。凄いぞこれ。

『COOL』に次ぐベスト盤第2弾、2枚組。はっきり言って保存・収納には頭悩ませるウルトラ・サイズ。でも、だからフォト・ブックは大きくなってるのだし、バッジも付いてるし…前ベストとのダブリは3曲のみ、それに何よりグルーヴィな未発表曲が2曲!

短いインターバルでぐんぐん快作をぶちかます。今回もウィル・リー、オマー・ハキムはもちろん、プログレ野郎も要チェックの、トニー・レヴィンも参加。すげえいい音いい演奏。ユニゾンの合唱でも5人の声の違いがくっきりわかるミックスもいい。

スティーヴ・ガッドをはじめとした海外参加ミュージシャンのメンツ、よってどうしたってハイ・クオリティになるサウンド性に驚き、そこに乗っている声が物語る歌謡曲テイスト満載の歌詞世界との妙なマッチングに再びビックリ。カラオケ盤を出してくれ。★

メンバーの顔が載ってない表ジャケットが、逆に当時の破竹の勢いを感じさせるリミックス盤。NY仕込みの演奏も当然カッコいいが、注目すべきはやはり怖いモンなしのこのユニゾン・コーラス。ソロ・パートがほとんどない中居クンも掛け声で頑張っている。

7作目のオリジナル作。バリバリの腕利きミュージシャンの演奏が、粒揃いの楽曲/キマッた編曲の中で生き生きと躍動する。サウンドのカッコよさもさることながら、個々の持ち味生かした彼らの歌(リード)がまたいい。ヒット曲はシングルとは別版を収録。

タイクーン・グラフィックスによるアート・ワークが見事な、SMAP初のベスト盤は海外のスタジオ・ミュージシャンを多数起用、さらに新曲&新録曲も収録。たかがアイドルとバカにするなかれ。楽曲の良さもさることながら、ヴォーカル、サウンド共に質は高い。

まったく違う個性の混ざり具合が魅力の6人、年齢を重ねるごとにかわり玉のように次々といろんな面を見せてくれて…アレンジ凝ってるこのアルバムでもあり、めちゃカッコイイのからオモロイのまで実に幅広いし、NYの街にすっかり溶け込んだ豊富な写真の数々も(ハート)

ホーンやストリングスを挿入した70年代ミュージカル調のナンバーがあるかと思いきや、打ち込みを駆使したダンス・ビート曲、ファンク・ナンバー、サンプリング・ビシバシ物等々、大衆ポップさを基盤にしながら、バックはかなりマニアックに遊んでます。

忍者がかぎりなく色物路線を突っ走っていくならば、SMAPはあくまでもカッコよさにこだわってアイドルの王道をひた走っているという感じです。ノリのいい踊れる曲が揃ってるし、キャラクターに合わせたそれぞれのソロもファンの子が浸れる作り。ウマイっ。

ルパン三世みたいなOPだと思ったら、大野雄二の曲じゃないですか。「桜っ子クラブ」見てるから、オレもSmapは憎からず思っている。明るく元気な(3)を聴いてるとボーイズグループのパワーシフトが完全にSmapに移っていることがわかる。元気がイチバン。

ちょうど旅行に行く前のあの感じ。あそこではこの服を着て、このカセットも、カメラも持って…。とあらゆるお気に入りをバスケットにつめこむ感じ。パンパンでふたを開けると飛び出しそうな、そういう印象のアルバムです。若くて元気というのはいいものだ。

ようやくファーストCDが登場。グループ名をコーラスに織り込んだ(1)が、なんともジャニーズ・アイドル。忍者が湿度高過ぎたぶん、カラッと乾いたこの色気、個人的には歓迎だが、光GENJI程度にはどんくさいほうが“化ける”からねえ…。