ミニ・レビュー
ボストン出身ながら、英国で評価の高いピクシーズの新作。ノイジーで破壊的なギター・サウンドと、メランコリックでポップなメロディ。この両者のコントラストが魅力の彼らだが、(1)を聴けばわかるようにその原点は60年代のサーフィン&ガレージものにあり。
ガイドコメント
英4ADレーベルがリリースする米国バンドにハズレなし。『ドリトル』で衝撃を与えた彼らの4枚目、90年作品の再発。ひたすら気持ちいいノイジー・ギターが、すでに確立した世界に深みを加えた。
収録曲
01CECILIA ANN
往年のサーフ・インスト・バンド“サーフトーンズ”の代表曲をカヴァー。原曲のエキゾチックなムードや、ドラムだけ別室で叩いたような独特のサウンドは踏襲しつつ、彼らなりのメタリックなテイストを加えて秀逸にカヴァーしている。
02ROCK MUSIC
03VELOURIA
“溜めて爆発”系のエモーショナル・ナンバー。イントロからサビへの転じ方など、彼らがいかにウィーザーに影響を与えたかは、この曲を聴けば明快である。リード・ギターならぬリード・テルミンが聴ける希少な一曲。
04ALLISON
05IS SHE WIERD
06ANA
07ALL OVER THE WORLD
08DIG FOR FIRE
彼らの知名度を格段に上げてみせた出世曲。サクッとポップな曲調を、“らしくない”とするファンもいるようだが、笑顔の裏側に凶悪さを忍ばせていそうな雰囲気は、ピクシーズの屈折した作風そのものではないだろうか。
09DOWN TO THE WELL
10THE HAPPNING
11BROWN AWYAY
12HANG WIRE
13STORMY WEATHER
14HAVALINA