ガイドコメント
マドンナがミュージック・シーンの頂点へと駆け上がった代表作ともいえるアルバム。名曲「ライク・ア・ヴァージン」「マテリアル・ガール」ほか、ボーナス・トラックも収録。84年作品。
収録曲
01マテリアル・ガール
2ndアルバムから「Like A Virgin」に続き、シングル・カットされたナンバー。キッチュでユーモラスなリリックをキュートに歌う。マリリン・モンローの映画『紳士は金髪がお好き』の場面をPVで再現し、話題となった。
02エンジェル
スティーヴ・ブレイとの共作で、アルバム『ライク・ア・ヴァージン』からの第3弾シングル。冒頭の笑い声と終盤でのナイル・ロジャースのギターがアクセントとして配色された、希望がうかがえるキャッチーなダンス・チューン。
03ライク・ア・ヴァージン
マドンナ初の全米ナンバー1ヒット曲。名プロデューサーのナイル・ロジャースを起用した2ndアルバムからの第1弾シングル。キュートでコケティッシュなヴォーカルで、彼女の強烈な個性を印象づけた名曲。
04オーヴァー・アンド・オーヴァー
彼女のあっけらかんとしたポジティヴさと類稀なるダンス感覚を活かしたアッパー・チューン。“最初は成功しなくたってどうってことない”と幾度も立ち上がるさまを軽快に歌い切る姿は、当時の彼女と同じく向かうところ敵なしだ。
05愛は色あせて
1978年のローズ・ロイスのヒット曲のカヴァー作品。ストリングスに哀愁が漂い、物憂げさを醸し出すバック・コーラスのなかで、単なる焼き直しではなく、マドンナの存在感を植えつける構築をしたナイル・ロジャースの手腕が素晴らしい。
06ドレス・ユー・アップ
アルバム『ライク・ア・ヴァージン』からの第4弾シングルで、全米・全英とも5位を記録。乾きめのドラムとファンキーに爪弾くギター・リフの色づけでエキゾチックに飾られたダンサブル・チューン。性急さの見えるヴォーカルとの相性もいい。
07シュー・ビー・ドゥ
「エンジェル」のカップリングで、旧き良きスウィート・ポップスともいえるメロディが秀逸のミディアム・ナンバー。バラードの色彩を持ちながらも、ゴージャスでダンサブルな要素を携えたラブ・ソング。“シュー・ビー・ドゥ”のコーラスが優しく響く。
08プリテンダー
見せかけだけの男に恋をしてしまった心情を描いた、中〜終盤の浮遊感を携えたブリッジ・パートのヴォーカルが出色。アグレッシヴなヴォーカルとポップなサウンドが上手く融合された、マドンナ・ポップスの好例曲。
09ステイ
「ライク・ア・ヴァージン」のカップリングとしてリリースされたダンサブルなナンバー。“私のもとを去らないでここにいて”と訴えるラブ・ソングで、彼女に宿る眼力の強さと感情の揺れがしみじみと伝わってくる。
10ライク・ア・ヴァージン (エクステンディッド・ダンス・リミックス)
一瞬、マイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」を想起させるイントロが効果的な12インチ・シングル用ダンス・リミックス。過度な彩色を行なわないジョン“ジェリービーン”ベニテスのリミックスに好感が持てる出来だ。
11マテリアル・ガール (エクステンディッド・ダンス・リミックス)
花火が打ち上がる時のような効果音で幕開ける12インチ・シングル用ダンス・リミックス。オリジナルのフレーズを殺さぬよう、ナチュラルな仕上がりの約6分を手掛けたのは、恋人でもあったジョン“ジェリービーン”ベニテス。