サイモン&ガーファンクル / パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム [再発]

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サイモン&ガーファンクル / パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム [再発]
CD
ガイドコメント
サイモン&ガーファンクルの最新リマスター盤が通常仕様で再発。1966年発表の3作目で、「スカボロー・フェア」「早く家へ帰りたい」「59番街橋の歌」ほか傑作揃いの大ヒット・アルバム。
収録曲
01SCARBOROUGH FAIR|CANTICLE
英国のフォーク歌手マーティン・カーシー編曲による英国民謡のS&Gヴァージョンに、サイモンの「ザ・サイド・オブ・ア・ヒル」の歌詞を再利用した「詠唱」を合体させたバラード。のちに映画『卒業』(1967年)でフィーチャーされ、全米11位のヒットを記録している。
02PATTERNS
1965年5月に英国で録音されたサイモンのソロ作『ソングブック』収録曲のS&Gヴァージョン。変則チューニングによるアコギとパーカッションをフィーチャーしたサウンド。そして、多様なイメージをちりばめたような歌詞はやや運命論者風。
03CLOUDY
楽天的なヒッチハイカーを主人公にした1960年代版ホーボー・ソング。サイモンの歌声は物憂げで、曲調も決して陽気ではないが、アレンジの効果で基本的にはポジティヴな印象のバラードとなった。アコギの音色とガーファンクルのハーモニーが美しい。
04HOMEWARD BOUND
旅まわりのシンガーを主人公にした自伝的なサイモン版トレイン・ソング。英国滞在中に書いた曲で、ソロ作『ソングブック』(1965年)収録曲だが、このS&Gヴァージョンには軽快なフォーク・ロック調のアレンジが施されている。全米5位のヒットを記録。
05THE BIG BRIGHT GREEN PLEASURE MACHINE
サイモンがロンドンのコインランドリーで書いたポップ・ソング。アップ・テンポのリズムに乗って、S&Gが景気よく歌ってみせる。セールスマンの宣伝文句を皮肉った歌詞が楽しい。「“快楽機械”って何だろう?」と考えるのも楽しい、異色の1曲。
06THE 59TH STREET BRIDGE SONG
徹夜明けでマンハッタンからクイーンズボロ橋を渡って朝帰りするときの気分を歌った曲。デイヴ・ブルーベック・カルテットの凄腕リズム・セクションが刻むジャジィなビートに乗って、S&Gならではの繊細なハーモニーが披露される。カヴァーも多い名曲中の名曲。
07THE DANGLING CONVERSATION
T.S.エリオットの影響を感じさせるシリアスなバラード。サイモンが淡々と歌い、ガーファンクルのハーモニーとストリングスを効果的にフィーチャー。倦怠期の恋人たちを詩的に描いた歌詞が素晴らしく、唐突なエンディングも良い。全米25位のヒットを記録。
08FLOWERS NEVER BEND WITH THE RAINFALL
1965年のソロ作『ソングブック』からの曲だが、こちらはナッシュヴィル録音によるS&Gヴァージョン。練達の演奏をバックに、S&Gも秀逸なハーモニーを披露している。「歓びと悲しみの間の境界線」の一節をはじめ、この曲でもサイモンの歌詞が素晴らしい。
09A SIMPLE DESULTORY PHILIPPIC (OR HOW I WAS ROBERT MCNAMARA'D INTO SUBMISSION)
1965年のソロ作『ソングブック』からの曲。ビートルズ、ストーンズ、ディランをはじめ、ミュージシャンや作家などの名前が多数登場する、S&G版トーキング・ブルース。サイモンのディランばりのヴォーカルが楽しめる。サウンドもディラン仕様のフォーク・ロック。
10FOR EMILY, WHENEVER I MAY FIND HER
恋人の夢を見た男を語り手にしたラブ・バラード。まさに夢のように美しい歌。ガーファンクルの透明な歌声が素晴らしく、サイモンの12弦ギターのアルペジオも鮮やか。冒頭の一節でそれが夢であることをバラしてしまう大胆な手法が見事に成功している。
11A POEM ON THE UNDERGROUND WALL
サイモンがロンドンの地下鉄に乗っているときに書いた曲。スリルとサスペンスにあふれた歌と演奏が楽しめる。地下鉄の壁にクレヨンで4文字言葉の詩を書く男についての歌で、いかにもサイモンらしい芸術と哲学と人生、そしてユーモアがここにはある。
127 O'CLOCK NEWS|SILENT NIGHT
ウォルター・クロンカイトが読む、血なまぐさい現実のニュースと浮世離れした「きよしこの夜」との秀逸なコラボレーション。サイモンは1ヵ月分のニューヨーク・タイムズの記事から時代を象徴するニュース原稿を作り、そして「きよしこの夜」と真正面から衝突させた。
13PATTERN
サイモンの弾き語りのみで歌われるデモ・トラック。ソロ作『ソングブック』収録ヴァージョンに近いが、シンガーとしてのサイモンの成長も感じさせるパワフルなヴァージョン。余分な音が入らないほうが曲自体の魅力と歌い手の力量が鮮明になるという好例。
14A POEM ON THE UNDERGROUND WALL
サイモンの弾き語りによるデモ・トラック。演奏前のサイモンのつぶやきやエンジニアの声などが入っている。サイモンは性急な勢いでやや早口気味に歌うなど、この曲にはこういったアプローチもよく似合う。未完ではあるが、これはこれで魅力的なヴァージョン。
アーティスト
  • サイモン&ガーファンクル
    ポール・サイモン(vo、g)とアート・ガーファンクル(vo)によるフォーク・デュオ。1957年に米国ニューヨークにて結成された“トム&ジェリー”を母体として、64年にグループ名をサイモン&ガーファンクルと改名してアルバム『水曜の朝、午前3時……
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