パティ・スミス・グループ / ウェイヴ [再発]

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パティ・スミス・グループ / ウェイヴ [再発]
CD
収録曲
01FREDERICK
恋人フレッド“ソニック”スミスに捧げられたラブ・ソング。キーボード主体のポップなサウンドをバックに、恋人と共に旅立てる幸福が歌われている。歌詞には“Bye Bye”“So long”など別れの挨拶が多く、すでに彼女が音楽界からの引退を決意していたことがわかる。
02DANCING BAREFOOT
画家モディリアニの恋人ジャンヌ・エビュテルヌに捧げられたバラード。ジャンヌとパティの運命がクロスする瞬間がスリリング。終盤のポエトリー・リーディングも効果的。歌詞、メロディ、サウンドが見事に一体化した名曲。ファンに最も愛されている曲のひとつ。
03SO YOU WANT TO BE (A ROCK'N'ROLL STAR)
ザ・バーズの1967年のヒット曲。基本的にはオリジナルにほぼ忠実なカヴァーだが、この曲の音楽業界への冷笑的なニュアンスをより強調する自作のポエトリー・リーディングが挿入され、ノイジーに暴走する終盤ではパティならではの世界も垣間見られる。
04HYMN
レニー・ケイが奏でるオートハープの伴奏で歌われる聖歌のような子守唄。本来なら神に捧げられる曲だろうが、“hymn”(讃美歌)は“him”(彼)でもあり、恋人フレッド・スミスを称えるラブ・ソングでもある。イコライジングされたパティの子供っぽい歌声が可愛い。
05REVENGE
自分を見捨てた恋人への“復讐”を歌ったロッカ・バラード。ツイン・リード・ギターとオルガンをフィーチャーしたヘヴィなアレンジで、パティのヴォーカルにはポエトリー・リーディングのパートもある。この歌そのものが“復讐”だと思えるほど歌詞は怖い。
06CITIZEN SHIP
津波のようなキーボード・サウンドをフィーチャーしたヘヴィ・ロック・チューン。1968年に起こった反体制的な暴動や運動が歌われているが、磔にされたキリストのエピソードをも含む歌詞の内容は近未来SF的。制度や規則に対する嫌悪感を強く感じさせる曲。
07SEVEN WAYS OF GOING
ヒステリックなツイン・リード・ギターをフィーチャーしたサイケデリック仕様のヘヴィなバラード。曲というよりもむしろジャム・セッションに近い。神に語りかけているらしい歌詞が何を言おうとしているのかは解読不能だが、7という数字が何かを象徴しているようだ。
08BROKEN FLAG
力強い演奏をバックに歌われるパティ・スミス流ゴスペル・ソング。南北戦争の時代を生きた女性バーバラ・フリッチーの想い出に捧げられている。みずからの愛と正義を貫いたバーバラの勇敢な人生にパティ自身の生き方を重ねた詩的な歌詞が素晴らしい。
09WAVE
“微笑みの教皇”アルビノ・ルチアーニ(ヨハネ・パウロ一世)に捧げられた曲。スターに語りかけるファンのように初々しいパティの声音が可愛いらしい。波の音のSE、チェロ、ピアノなどによる即興的な演奏も秀逸。引退を決意した彼女からの別れの挨拶でもある。
10FIRE OF UNKNOWN ORIGIN
シングル「フレデリック」のB面収録曲。エレキ・ギターやピアノをバックに歌われるブルージィなバラード。火事で子供を失ってしまった、という内容の歌詞だが、歌の語り手が殺したのかもしれない。“女物の服を着てハイウェイをやって来る”何かがとても怖い。
1154321/WAVE
1979年5月23日、ニューヨーク公演でのライヴ録音。シングル「ロックン・ロール・スター」のB面収録曲。ライヴでの挨拶代わりのアップ・テンポの陽気なロックンロール・チューン。歌詞は“5 4 3 2/wave”と“bop”だけしかないが、パティとバンドの痛快な演奏が楽しめる。
録音
79.5
アーティスト
  • パティ・スミス
    1946年12月30日、米イリノイ州シカゴ生まれの女性シンガー・ソングライター/詩人。ニューヨークへ進出し詩人として注目された後、朗読やバンドなどの芸術・音楽活動を経て、75年にアルバム『ホーセス』でデビュー。ブルース・スプリングスティーン……
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