ミニ・レビュー
早い時期からエレクトロニクス楽器に興味を示していたが、そのせいもあってビートルズ的なサウンドになってしまっている。特に『魔法使い〜』では、完全にジョン・レノンのつもりだ。コンセプト・アルバムを創りながらも、メロディアスなヒット・ナンバーも生み、「ハロー・イッツ・ミー」「アイ・ソー・ザ・ライト」などは、今もアメリカのFM局の定番曲となっているほどだ。そんなポップ・シンガーで終ればいいものを、やたらと実験的な音楽に傾到し、楽器のオペレーションで世の中を驚かせる音を出す。こちらの方は、この分野の大御所が大勢いたため、トッドは単に趣味の仲間が加わったとしかとられず、残念なことにそこからどちらつかずのキャラクターとなってしまった。70年代の両極端のトッドが聴ける。
ガイドコメント
当時レコードでも2枚組で登場した。ほとんどの曲(最後の7曲以外)を自身で多重録音しそのマルチな才能爆発。また前に在籍したバンド、ナッズの名曲「ハロー・イッツ・ミー」を黒っぽく再演。
収録曲
[Disc 1]
01I SAW THE LIGHT
02IT WOULDN'T HAVE MADE ANY DIFFERENCE
03WOLFMAN JACK
04COLD MORNING LIGHT
05IT TAKES TWO TO TANGO
06SWEETER MEMORIES
07INTRO
08BREATHLESS
09THE NIGHT THE CAROUSEL BURNT DOWN
10SAVING GRACE
11MARLENE
12SONG OF THE VIKING
13I WENT TO THE MIRROR
[Disc 2]
01BLACK MARIA
02ONE MORE DAY
03COULDN'T JUST TELL YOU
04TORCH SONG
05LITTLE RED LIGHTS
06OVERTURE/MY ROOTS: MONEY (THAT'S WHAT I WANT)|MESSIN' WITH THE KID
07DUST IN THE WIND
08PISS AARON
09HELLO IT'S ME
10SOME FOLKS IS EVEN WHITER THAN ME
11YOU LEFT ME SORE
12SLUT