ミニ・レビュー
ソロ活動開始から3作目、87年の『ナッシング・ライク・ザ・サン』以降、映画とミュージカルにしか情熱を持たなくなったかにみえたスティングの新作。故郷北イングランドのトラッドを下地にした現代的ロックで“歌心そのもの”といった言葉が浮かぶ力作。
ガイドコメント
90年発表のソロ第3弾。ブランフォード・マルサリス、ケニー・カークランド、マヌ・カッシェという前作のメンバーに加え、ドミニク・ミラーらを迎えた作品。「オール・ディス・タイム」がヒット。
収録曲
01ISLAND OF SOULS
02ALL THIS TIME
イントロのバンジョーの旋律が印象的な、カントリー・フレイヴァーあふれる爽やかなナンバー。亡き父への想いを綴った文学的な詩を、キャッチーなメロディにのせて明るくなめらかに歌うスティングのヴォーカルが涙を誘う。
03MAD ABOUT YOU
ギターとストリングスによる、もの哀しいアラブ調の旋律を奏でるイントロが印象的。ストリングス、ピアノ、ホーンなど多彩な楽器を駆使した哀愁漂う独創的なサウンドと艶やかなヴォーカルが重なり合い、狂気を描き出す。
04JEREMIAH BLUES (PART1)
05WHY SHOULD I CRY FOR YOU
美しいコードをなぞる流麗なギターとメロディアスで甘美なハイ・トーン・ヴォーカルが印象的な、UKロックらしさたっぷりのスロー・ナンバー。終盤に向かって恍惚感が増幅していく、劇的な曲展開は圧巻だ。
06SAINT AGNES AND THE BURNING TRAIN
07THE WILD WILD SEA
08THE SOUL CAGES
09WHEN THE ANGELS FALL