スティーヴィー・ワンダー / キー・オブ・ライフ [紙ジャケット仕様] [2CD] [限定][廃盤]

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スティーヴィー・ワンダー / キー・オブ・ライフ [紙ジャケット仕様] [2CD] [限定][廃盤]
CD
ミニ・レビュー
スティーヴィーが人気、創作力ともにキャリアの頂点にいた時代の一大傑作。76年にLP2枚組プラス4曲入りEP盤のボリュームで発表されたが、あきと無駄をまったく感じさせない。ソウルの枠を超えた流麗な作品で、史上三人目の初登場第1位を記録した。★
ガイドコメント
76年に発表され、その年のグラミー賞を総ナメにした大ヒット・アルバム。なんと14週全米No.1を記録した驚異的な作品で、発表当時はLP+4曲入りEPという変則的な形だった。
収録曲
[Disc 1]
01LOVE'S IN NEED OF LOVE TODAY
アルバム『キー・オブ・ライフ』の巻頭を飾る新型ゴスペル・ソング。簡素だが柔らかく美しいサウンドと穏やかなコーラスをバックに「愛には愛が必要」というメッセージが歌われる。繰り返しが力を生むタイプの曲だが、あえて淡々と展開する終盤の構成も上手い。
02HAVE A TALK WITH GOD
彼らしい柔軟な発想によるシンセサイザーを使ったサウンドをバックに、神とのコミュニケーションの大切さが歌われる。基本的にはファンキーだが決して大袈裟にならないように、そしてユーモアのセンスも忘れずに、リラックスした雰囲気を伝える録音が素晴らしい。
03VILLAGE GHETTO LAND
ビートルズを意識したというドリーミーなサウンドとおとぎ話のような語り口の歌詞による、異色のプロテスト・ソング。言ってみれば、スティーヴィー版「ペニー・レーン」。ゲットーでの悲惨な生活を描いた苦い歌詞と牧歌的なサウンドとのコントラストが効果的。
04CONTUSION
マイケル・センベロのリード・ギターをフィーチャーしたインストゥルメンタル曲。リターン・トゥ・フォーエヴァーやマハヴィシュヌ・オーケストラを思わせるテクニカルなフュージョン・サウンドが楽しめる。ネイザン・ワッツらミュージシャンたちも好演。
05SIR DUKE
『トーキング・ブック』に始まる70年代の歴史的三部作に続いて発売され、まさにキャリアの頂点を極めた名盤『キー・オブ・ライフ』収録曲で、アルバム中、最も人気の高い名曲。何度もCMなどで使用されている。
06I WISH
子供の頃の思い出を回想する極上のポップ・ソング。スティーヴィー自身によるドラムスとシンセサイザーが作り出す独特のグルーヴに乗って、ホーン・セクションを含むバンド陣が快調に疾走する。ヴォーカルの素晴らしさは言うまでもない。全米No.1ヒットを記録。
07KNOCKS ME OFF MY FEET
キャッチーなメロディを持つ熱烈なラブ・ソング。スティーヴィー自身のワンマン録音によるムーディーでドラマティックなサウンドをバックに力強く歌い上げられるバラード。注目される機会の少ない地味な曲だが、何度聴いても飽きない不思議な曲でもある。
08PASTIME PARADISE
ラテン調のリズムを基調に、ハレ・クリシュナとゴスペル・クワイアを組み合わせ、さらにテープの逆回転などを駆使したスティーヴィー流ゴスペル・ソング。クーリオとLVによるカヴァー「ギャングスタズ・パラダイス」も有名。
09SUMMER SOFT
恋愛の進行を季節の移り変わりにたとえたラブ・ソング。ラテン調のリズムに乗って奏でられるロニー・フォスターのオルガンが効果的にフィーチャーされている。ブラジリアン・ポップ調のサウンドは今でも新鮮に響き、スティーヴィーの歌声も若々しい。
10ORDINARY PAIN
2部構成になっているミニ組曲。スティーヴィーのメロウなヴォーカルをじっくりと堪能できるバラード調の前半も心地良いが、シャーリー・ブリューワーのヴォーカルと女声コーラスをフィーチャーしたファンキーな後半も素晴らしい。意味深な歌詞も興味深い。
[Disc 2]
01ISN'T SHE LOVELY
1975年4月に生まれた愛娘アイシャ・ザキアに捧げたラブ・ソング。ほとんどの楽器を自身で演奏したタイトなサウンドをバックに、愛する娘への想いが歌われる。アイシャの声も挿入されている。シングル化されてはいないが、多くの人びとに愛されている名曲。
02JOY INSIDE MY TEARS
幸せや歓びを運んでくれる「あなた」への感謝の念を表明したバラード。シンセサイザーによる擬似ストリングス・サウンドをバックに歌われる広義の“LOVE”。徐々に熱を帯びていくスティーヴィーのヴォーカルが素晴らしい。シンプルだが味わい深い歌詞も秀逸。
03BLACK MAN
アメリカの歴史を振り返ることで人種差別の愚かさを批判する異色のプロテスト・ソング。スティーヴィーならではのファンキーなリズムに乗って、さまざまな偉人たちの名前と業績が紹介される。後半のラップ調のパートでは子供たちの声が大きな効果を上げている。
04NGICULELA-ES UNA HISTORLA - I AM SINGING
ズールー語、スペイン語、英語で歌われる愛の讃歌。西アフリカの弦楽器コラを模したというシンセサイザーのサウンドが効果的にフィーチャーされている。曲自体はシンプルだが、人種や国籍の枠を軽やかに超えたエスニックなサウンドは興味深く、そして心地良い。
05IF IT'S MAGIC
“Love”という言葉を使わずに愛の素晴らしさを称えたユニークなラブ・ソング。スティーヴィーのヴォーカルとドロシー・アシュビーのハープによる絶妙のコラボレーションがじっくりと堪能できる。スティーヴィーが奏でるエンディングのハーモニカも秀逸。
06AS
地球規模の壮大なスケールで展開されるパワフルなラブ・ソング。ハービー・ハンコックのキーボードをフィーチャーしたフュージョン仕様のファンク・サウンドとゴスペル仕様のコーラス陣をバックに、スティーヴィーがソウルフルなヴォーカルを披露している。
07ANOTHER STAR
全篇で繰り返されるコーラスのメロディが耳に残るラテン系のラブ・ソング。ホーン・セクションやパーカッションをフィーチャーしたスティーヴィー流サンバ・サウンドが楽しめる。ゲスト参加したジョージ・ベンソンのギターとボビー・ハンフリーのフルートも秀逸。
08SATURN
マイケル・センベロとの共作によるプロテスト・ソング仕様のバラード。当初はスティーヴィーの故郷サギノー(Saginaw)についての歌だったが、聞き間違えから生まれたマイケルの発想で“土星(Saturn)”の歌になった。最後に挿入される子供たちの声も印象的。
09EBONY EYES
コミカルなタッチで楽しませてくれるポップ・ソング。スニーキー・ピートのペダル・スティール・ギターやジム・ホーンのサックスをフィーチャーし、シンセサイザーやカズーも使われたサウンドもユニーク。細部へのこだわりがいかにもスティーヴィーらしい。
10ALL DAY SUCKER
スライ・ストーンやP-ファンク一派を連想させるなファンク・チューンで、スティーヴィー流ファンク・サウンドが堪能できる。この曲をプレイすることを楽しんでいるようなスティーヴィーの歌声が魅力的だが、スナッフィー・ウォルデンのリード・ギターも秀逸。
11EASY GOIN' EVENING (MY MAMA'S CALL)
スティーヴィーとネイザン・ワッツのみの演奏による抒情的なインストゥルメンタル曲。ジャジィなドラミングやエレクトリック・ピアノの音色なども光るが、何よりもスティーヴィーのハーモニカが素晴らしい。大作『キー・オブ・ライフ』を締め括る最後の1曲。
仕様
紙ジャケット仕様
タイアップ
  • 「Isn't She Lovely?」 - フジテレビ「世界がもし100人の村だったら」テーマソング
  • 「愛するデューク」 - TOYOTA「NOAH」
アーティスト
  • スティーヴィー・ワンダー
    1950年米国ミシガン生まれ。12歳でデビューし、盲目の天才少年シンガーとして脚光を浴びる。71年にはすべての作業を自らの管理下において制作した『青春の軌跡』を発表し、モータウン・サウンドから脱却。その後も従来のソウルにとらわれない斬新なサ……
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