ファースト・アルバムに、初期の楽曲やカラオケなどを加えてリイシュー。いい楽曲に恵まれた人だが、やはり初期の松任谷由実によるエレガントなメロディとピュアな透明感にあふれた歌声は相性が抜群で、珠玉の名曲揃いといえる。また大貫妙子の曲のキュート感も秀逸だ。
女優にして歌手、原田知世の足あと、10年分。映画の主題歌として知られる彼女のヒット曲「時をかける少女」をボサノヴァにしたセルフ・カヴァーで幕開け。プロデュースした伊藤ゴローの楽曲、ジェシー・ハリスとの共演曲(最高)など全15曲。透明感のある声色は永遠。
ギタリスト、伊藤ゴローがプロデュースを手がけたデビュー35周年記念のセルフ・カヴァー集。「時をかける少女」以下、単なる名曲アルバムで終わらない。シンガーとしての静かな現役感と伊藤のシンプルなアレンジの妙。DVDに収録されたPV2曲も今の彼女の「美しさ」を伝える。
82年のデビューから35年目を記念するアニヴァーサリー企画の一環としてリリースされたシングル。『music&me』(2007)以来のコラボレーター、伊藤ゴロー aka MOOSE HILL(naomi&goro)をプロデューサーとして迎えた、軽快かつロマンティックなポップ・ソングを2曲収録。
“大人のラヴ・ソング”をテーマにした14年ぶりのカヴァー・アルバム。ビートルズ「夢の人」やプレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」、バカラック・ナンバー「恋の面影」などをボサ・ノヴァやジャズ風にアレンジ。表情豊かなヴォーカルと彩り豊かな演奏はまさにアダルトな味わい。
5年ぶりのアルバムは、naomi&goroのギタリスト、伊藤ゴローがプロデュース。マリア・ベターニアが歌ったサンバ・カンソンへのオマージュを感じさせる編曲の「青空の月」には、坂本龍一がキーボード参加。かといってブラジル一辺倒ではなく、80年代テクノ・ポップの香りもそこはかとなく。品格あるポップ作に。★
ノスタルジックなイメージがたっぷりと込められた歌詞、いつか、どこかで耳にしたような気分に囚われる可愛らしいメロディ、緻密な音の積み重ねの中に自由な遊び心を含ませたアレンジ、そして、美しくも可憐なヴォーカル。ポップスの楽しさ、奥深さを十分に感じさせてくれるシングルだ。
2年前の前作『music&me』に続き伊藤ゴローがプロデュースし、アイスランドでも録音。打ち込みも使いつつアコースティックな楽器を大切にし、英語の詞もナチュラルに響く彼女の歌声で優雅な空気感に満ちている。「FINE」のビデオも視聴可能だ。ブックレットの紙質も含めて作品への愛が伝わってくる。
伊藤ゴローのプロデュースによるデビュー25周年記念作。鈴木慶一、高橋幸宏、くるりなど、多彩なゲストを交え、涼やかでお洒落な知世ポップスを聴かせる。代表曲「時をかける少女」は軽いボサ・ノヴァ・タッチでカヴァーしている。
大林宣彦映画のイメージがこびりついてる頭には、この人のアルバムの出来の良さ、ロックっぽさは目からウロコ。自宅のCD棚に趣味の良い洋楽が並んでるのが容易に想像できる。今作はアコースティックな音触りとイケてるヴォーカル、作詞がよくマッチ。
素朴で流れるようなメロディ・ラインに生ギター、ストリングス、アコーディオンをフューチャーした英語詩曲で、作・編曲は鈴木慶一。原田のふんわり暖かなヴォイスとマッチして、フォーク・タッチの親しみのあるポップ・チューンに仕上がっている。
鈴木慶一〜トーレ・ヨハンソンのプロデュース作品以降新天地を迎えた彼女。そのニュー・アルバムは、セルフ・プロデュース&大半を自身が作詞作曲をてがけた北欧ポップスを昇華した秀作! 数曲フリーホィールのウルフ・トレッソンが作曲と編曲で参加。
全12曲、彼女自身の作詩。(1)(3)などの前向きで軽やかな世界を歌った作品は、切れ味よい言葉が並ぶ。切ない系の詩になると、ややパターンにはまる傾向がなくもない。とはいえ、彼女の特長を巧く引き出したメロディとアレンジもあって最後まで楽しめる。
いまはすっかりスウェディッシュ・ポップに落ち着いている知世ちゃんのソニー時代の2枚組ベスト。この人だけは“人に歴史あり”みたいな過去はないんだろうな、と思っていたが、やはりツッパった歌もあったのね。しかしこの声そのものが持つ魅力は普遍。
女優としてのイメージが強いので、シンガーとしては影が薄くなりがちだが、とても興味深い路線を歩んでいる人だ。スザンヌ・ヴェガの曲を取り上げたり、アンテナに曲を提供してもらったりもそうだが、独特の色彩感を放つ世界を築きあげつつある。
知世も、もう23歳。すっかりオ・ト・ナ(ハート) まぁ、ずっと「時をかける少女」でいてくれよというのも無茶な話。サザンの大森隆志と透影月奈(誰だ!?)の共同プロデュースでそこそこノーブル。浮世離れの度合が中途半端だ。フレンチ趣味の(6)はまずまず。
かつての時をかける少女もここまで成長しました。声の質に色が出てきた。息のつなぎ方に女らしさが出てきた。よくある「女優様のレコード」にとどまらない自由さとこだわりがしっかり見える点にも感服。ただし、少し年齢以上のことやってる気もする。
女優として活躍中の彼女だが、シンガーであることを立証する珠玉のベスト・ミニ・アルバムだ。トーレ・ヨハンソンのバックアップにより、彼女から放たれる透明感は人を根本から優しくさせる力がある。全曲、可憐な花が咲きほころんでいるのようだ。
スウェディッシュ・ポップの伝道師トーレ・ヨハンソンのプロデュースによる97年のアルバム。先行シングルの名曲「ロマンス」をはじめ、恋愛症候群の若い女性たちには特に絶大な効果を発揮するポップ・チューンの数々が並んでる。春のBGMとしては最適のチャーミングな全13曲。
スウェーデン録音でオシャレだけど、どこかひなびた独自のポップスを展開する知世ちゃんのマキシ・シングル。どんどん通受けしそうな世界へ進んでいるが、これはこれでいいと思う。サウンドはもちろん、鈴木慶一、博文の手になるホロ苦い歌詞が秀逸。
鈴木慶一との共同プロデュースで作り上げたアルバムの第3弾。フレンチポップスを軸に、シュールな世界をアンニュイな声と大人の雰囲気で見事に演じて聴かせる。自らも作詞、作曲まで手掛け、音楽的にも大きく成長した姿が分かる良いアルバムだ。
鈴木慶一氏入魂のプロデュースによる「ともよ3部作」の第2弾。一口で言うと生楽器を中心にした60年代の隠れた(?)名曲カヴァーだが、随所にエグいアイデアが。凡百の「アンプラグド」ものとは全然別モノ。
後ろ向きのセミ・ヌードが眩しいすっかり大人の知世ちゃん。デビュー10年目を迎えた彼女の庭に素敵な細工を施したのは天才庭師鈴木慶一氏。誰でも気軽に訪れることのできるその庭の居心地のよさは格別。素敵な昼下がりのひと時を約束してくれる。
東芝時代のミニ・アルバムに「愛情物語」のシングルAB面を加えた編集もの。とはいえ、少女の一番壊れやすく美しい一時期が結晶化しているような一枚なのだ。技術的なことなど問題にするのもはばかられる奇跡の名作と言ったら言いすぎだろうか。
1982〜83年の、デビューから3枚目までのシングルAB面計6曲+超名作『時をかける少女』のサントラという、静謐にして瑠璃色なる初期のトモヨに触れるには必携の一枚。世にも稀なる高純度。存在するだけで自ずと世の混濁を浄化してしまう奇跡の一枚。
おめでとう20歳。CBS移籍後のシングルA面と知世様作曲の新曲を1曲、それに「時かけ」と「愛物」のリ・アレンジを加えたバースデー・ベスト盤。ある種の感慨を持ってしまう人も、そうでない人も、10代後半の原田知世をダイジェストするには欠かせない1枚。
そっかい、あの“時をかけ”てた知世姫ももうすぐハタチかあ〜。もう大人だもん、ロンドン行って、シンセ厚塗りのリミックスしてきたって、それはそれで仕方ない…なんて言ってられるか。まだ遅くない、ヴァージニア・アストレイと仕事しなさい。
後藤次利のサウンド・プロデュースによる原田知世19歳のモニュメント、とキャッチの付いたアルバムです。知世の自作曲もあったりはするものの、ファンならずとも、いまいちしっくりこないのです。映画スターのアルバムのつもりでつくって欲しいのに。
角川映画の秘蔵っ娘原田知世にとっては新しい冒険となったこのアルバムはサウンド・プロデューサーに後藤次利を、作曲陣に原田真二、吉川晃司他を迎えている。声の細さも知世の持ち味。声量のなさも感性の端々しさでカバーしてまずは成功した一作だ。
淡い光の中をゆっくりと駆けてゆく一人の少女−−そんなイメージを持つ知世ちゃんの最新盤。「早春物語」をはじめ全11曲収録のこのアルバム、当代の実力派ミュージシャンが曲を書き、康珍化が詞をプロデュース。乙女の微妙な心の内側を素直に歌う。
CBSソニー移籍後、初めてのアルバム。シングル「天国にいちばん近い島」を含み、CDのみ「愛してる」が入っている。プロデュースが坂本龍一で、いかにも教授らしいサウンドの曲もある。17才になったアイドル・知世ちゃんが作詞した曲も入っている。