ガイドコメント
グレッグ・ウォーカーを新ヴォーカリストに迎え、サンタナ本来のプリミティヴなラテン・ロックが復活した1976年作品。サンタナの哀愁路線の決定打「哀愁のヨーロッパ」を収録。
収録曲
01DANCE SISTER DANCE (BAILA MI HERMANA)
タイトにシェイプアップされた1976年型ラテン・ロック。猥雑と混沌が売り物だった初期サンタナ・サウンドと比べたら驚くほど端正に整えられたポップ・ソング。キャッチーなフックと泣きのギターがあって、さらにストリングスも導入した新生サンタナの意欲作。
02TAKE ME WITH YOU
ハチロクのアフロ・ビートに乗って、ハモンド・オルガンとエレクトリック・ギターが唸りをあげるインストゥルメンタル曲。初期の野性的なサンタナを思い出させるラテン・ロック・サウンドだが、後半の穏やかなパートでのカルロスのギター・ソロも魅力的。
03LET ME
レオン・チャンクラーのタイトなドラミングとコスターのクラヴィネットが先導するサンタナ流ファンク・ロック。当時のディスコで流れても違和感のないサウンド。グレッグ・ウォーカーのヴォーカルと女声コーラスも良いし、カルロスのギター・ソロも乗っている。
04GITANO
カルロスのスパニッシュ・ギターをフィーチャーした曲。アーマンド・ペラーザがスペイン語で歌っている。キャッチーなフックがあり、コンガやティバレスが大活躍する曲だから、スペイン語圏では大いにウケたという。日本でも好まれている曲のひとつ。
05TELL ME ARE YOU TIRED
グレッグ・ウォーカーのヴォーカルと女声コーラスをフィーチャーした曲。AOR調のメロウなポップ・ソングだが、女声コーラス陣が乱入するブリッジやフックでは賑やかなファンク・ポップへと変貌する。後半のエレクトリック・ピアノ・ソロはフュージョン仕様。
06EUROPA (EARTH'S CRY HEAVEN'S SMILE)
07LET IT SHINE
ひたすらポジティヴなサンタナ流パーティ・ソング。ヘヴィなラテン・ファンク・ビートに乗って、女声コーラス隊を引き連れたグレッグ・ウォーカーが陽気に歌う。カリプソとゴスペルを合体させたような曲想が面白い。アメリカでウケた理由がよくわかる曲のひとつ。