ガイドコメント
ブルース/サイケ・ファンに絶大な人気を誇ったクリーム解散後、1970年に発表された記念すべき1stソロ・アルバム。ゲスト陣の豪華さも話題となった。プロデュースはデラニー・ブラムレット。
収録曲
01SLUNKY
ボビー・キーズのサックスをフィーチャーしたデラニー・ブラムレットとの共作曲。ジャム・セッションの一部を切り取り、コンパクトにまとめたようなインスト曲。レオン・ラッセルのピアノも好サポート。リラックスしたクラプトンの“素”に近いギター・ソロが心地よい。
02BAD BOY
デラニー・ブラムレットとの共作によるミディアム・テンポのオリジナル・ブルース曲。クラプトンが堂々たる歌声を披露し、ワウ・ペダルを駆使したリード・ギターがフィーチャーされている。レオン・ラッセルのピアノとタイトなリズム・セクションも好サポート。
03LONESOME AND A LONG WAY FROM HOME
デラニー・ブラムレットとレオン・ラッセルの共作曲。本来はキング・カーティスのための曲だったが、クラプトンが譲り受けた。ホーンズを配したR&B調のサウンドと混声コーラス隊をバックに、クラプトンが滑らかなヴォーカルと巧みなワウ・ギターを披露している。
04AFTER MIDNIGHT
その後も歌い続けることになるJ.J.ケイルの名曲をアップ・テンポでカヴァー。躍動感あふれるリズム・セクションと賑やかな混声コーラス隊をバックに、クラプトンは堂々たるヴォーカルとシャープなギター・ソロを披露。レオン・ラッセルのピアノも効いている。
05EASY NOW
歯切れの良いカッティングのアコースティック・ギターをバックに、クラプトンがナイーヴなダブルトラッキング・ヴォーカルを披露するジェントルなラブ・バラード。クラプトンの単独作だが、1974年のツアー以降はライヴでも演奏される機会のない隠れた名曲。
06BLUES POWER
レオン・ラッセルとの共作によるクラプトンのテーマ・ソングのような曲。ミディアム・テンポによる粘り腰のビートに乗って、クラプトンが気合の入ったヴォーカルとギター・ソロを披露する。その後のライヴでも定番曲として演奏され続けたお気に入りの1曲。
07BOTTLE OF RED WINE
デラニー・ブラムレットとの共作曲。快調に疾走するミディアム・アップのシャッフル・ビートに乗って、クラプトンがリラックスしたヴォーカルとシャープなギター・ソロを聴かせてくれる。急いで書いて急いで仕上げた曲らしいが、その割にはよくできている。
08LOVIN' YOU, LOVIN' ME
デラニー・ブラムレットとレオン・ラッセルがブラインド・フェイスのために書いた曲をクラプトンが自身のソロ・アルバムのために改作。レイドバックしたアーシーなサウンドをバックに、クラプトンがメロウな歌声を披露する。牧歌的な味わいもあるバラードの佳作。
09I'VE TOLD YOU FOR THE LAST TIME
デラニー・ブラムレットとスティーヴ・クロッパーの共作曲。往年のスタックス・サウンドを思わせるR&Bサウンドとゴスペル・クワイアをバックに、クラプトンが滑らかなヴォーカルを聴かせてくれる。レオン・ラッセルのピアノやリズム・セクションも好サポート。
10DON'T KNOW WHY
デラニー・ブラムレットとの共作によるクラプトン流ゴスペル・ソング。ダウン・トゥ・アースなバンド・サウンドとソウルフルなゴスペル・クワイアをバックに、クラプトンがエモーショナルなヴォーカルを披露している。地味ながら味わい深いギター・ワークも光る。
11LET IT RAIN
デラニー・ブラムレットとの共作によるソロ初期の代表作。クラプトンのジェントルなヴォーカルをフィーチャーしたメロディックなバラード。歌心にあふれたギター・ソロもソロ初期を代表する名演。レオン・ラッセルのピアノやカール・レイドルのベースも見事。