柔らかくくすんだ音色で、正統的に、ていねいに歌い抜く。時にある種の鋭さや明暗のコントラストなどが欲しくなることもあるが、全体的には非常に良い仕上がりであろう。特に夜想曲の「雲」「シレーヌ」、「海」の「…
「春の祭典」は、テラークの優秀録音とあいまって、作曲者が施したオーケストレーションの妙味が、不必要な力みを排しつつ、あますところなく再現されている。オーケストラも好演だ。ニールセンの5番では、忍びよる…
パーヴォ・ヤルヴィが手兵シンシナティ響を率いて録音したラヴェル。精緻なリズム感や多彩な色彩感など、彼の持ち味が十全に発揮された演奏だ。CD/SA-CDハイブリッド盤でのリリース。…
2001年にシンシナティ交響楽団の音楽監督に就任したパーヴォ・ヤルヴィの、就任直後の録音。彼の十八番のレパートリーで、共感に満ちた演奏が聴ける。CD&SA-CDハイブリッド盤。…
豊麗なサウンド……という言葉しか見あたらない。艶やかでふくよかなハーモニー。ヤルヴィの指揮もオケを完全に鳴らしきっている。音の隅々にまで日差しがあたってキラキラしている。ラヴェルの作品にトゲや皮肉っぽ…
通例この交響曲は華麗に、そして興奮を煽るようなコンセプトで演奏されることが多い。だがヤルヴィはそれを断固拒否し、楽譜やオケの細部まで繊細な目を配り、実にエレガントで知的な演奏を聴かせる。「ロメ・ジュリ…
シベリウスのほうはやや手堅くまとまりすぎて、やや窮屈な演奏という印象を受けるが、それでも時々非常に繊細な、あるいはいかにも北欧という場面が出てくるのは、地元出身ゆえか。トゥビンは静謐さと異様なまでの高…
ここでは、なぜか2曲ともスリム化させた版が選ばれている。ストラヴィンスキーは、新古典主義手法での実験的意味合いで改訂したのだろうけれど、原典版との差は歴然だ。しかし演奏はいい。こうした曲の新古典的スタ…
2001年から同オケの音楽監督に就任したヤルヴィの真価が明快に表われたアルバムだ。ボリューム感のあるブラスの持ち味を存分に活かしながら弦パートを強靭に磨き上げ、エネルギッシュでありながら終始洗練された…
ピアニスト・指揮者・作曲家という3つの顔をもつ音楽家が腕を振るった自信作。メゾ・ソプラノに同郷のフォン・オッターを迎え、母国スウェーデンの民族音楽に似た親しみ深い作品に仕上げた。…
パーヴォ・ヤルヴィはこれからが楽しみの指揮者だ。とりあえずこれは彼の名刺替わりといったところか。彼の恩師でもあるバーンスタインの生誕80周年に際してつくられたアルバムである。質の高いオケとあいまって、…
パーヴォ・ヤルヴィはエストニア出身の名指揮者ネーメの息子。彼は民族的叙事詩に基づく声楽つきの大作「クレルヴォ」の悲劇的な世界を、繊細な抒情性を軸としてデリケートに紡いでいく。氷の中で炎が燃えているよう…
ヴァージンが取り上げるとエストニアの音楽も何やらトレンディに見えてくるが、3人の作曲家の音楽のヘソをすくい取ってこのCD結構ホネがある。12音で神秘を武装したペルトやトリッキーなトゥールの音の裏にトゥ…
現在活躍中の、ネーメの息子パーヴォ(62~)の新作。この演奏だけで今後のすべては占えないが、少なくともこれはいい出来だ。丁寧に響きを制御し、シベリウスらしいほの暗く透明な美しさを十分引き出している。(…
スメラはエストニアの作曲家。ペルトとは兄弟弟子。しかし作風はミニマルやジャズ、ロックなどを投入し、クロスオーヴァー的な現代的感覚で新鮮ないき方を示している。特にトライアングルの活躍する(1)と5楽章の…
レポ・スメラは1950年生まれのエストニアの作曲家。ペルトと同じくエレルに師事した。ここに収録されているのは1980年代に書かれた3つの交響曲。はじめの2曲ではミニマル・ミュージックの影響が顕著、第3…
プーランク前後の作品はすでに“現代”音楽のくくりがはずれているし、ナショナリズムの呪縛も解けて普遍性を得たことを実感させられたCD。62年生まれのヤルヴィ(ネーメの息子)と新生タピオラ・シンフォニエッ…
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