ガイドコメント
ジャケットにもトレードマークの黒のストラトをフィーチャーした77年発表作品。イーグルスなどを手がけたグリン・ジョンズがプロデュース。ブルース色が薄くなりポップ/AORテイストが前面に。
収録曲
01COCAINE
02WONDERFUL TONIGHT
03LAY DOWN SALLY
04NEXT TIME YOU SEE HER
敬愛するドン・ウィリアムズの影響を感じさせるオリジナル・カントリー曲。クラプトンはカントリー調のメロディとギター・ソロを披露している。キャッチーなフックのリフレインが心地よい。平凡すぎるような気もするが、それがこの曲の魅力。
05WE'RE ALL THE WAY
お気に入りのカントリー歌手ドン・ウィリアムズの名曲をオリジナルにほぼ忠実なアレンジでカヴァー。クラプトンの声質にはよく似合うバラードのため、違和感やそれほど濃厚なカントリー臭もない曲なので、ある意味彼らしい選曲といえる。
06THE CORE
マーシー・レヴィとの共作曲。ブリティッシュ・ロックならではのギター・リフに先導されて、クラプトンとレヴィが歌うロック・チューン。何かにとり憑かれたかのように弾きまくるクラプトンのギター・ソロも圧巻だが、それに絡むメル・コリンズのサックスも素晴らしい。
07MAY YOU NEVER
英国のシンガー・ソングライター、ジョン・マーティンの名曲をアンプラグドなアレンジでカヴァー。アコギとオルガンをフィーチャーした爽やかなサウンドをバックに、クラプトンもジェントルな歌声を披露している。その後の彼の音楽性を予感させるサウンド。
08MEAN OLD FRISCO
デレク&ザ・ドミノズの幻の2ndアルバムのための、セッションで演奏したアーサー・クルーダップのブルース曲。クラプトンはヴォーカルよりもむしろスライド・ギターで歌っている。いつもよりもダーティなトーンとフレージングによるソロも実にイカしてる。
09PEACHES AND DIESEL
のちにプロデューサーとして大成するアルビー・ガルテンとの共作曲。「ワンダフル・トゥナイト」や「ブラック・サマー・レイン」を思わせるインストゥルメンタルのバラード。歌詞をつければヒット曲になりそうだが、キター・インスト曲としても充分に魅力的。