
フィジカルとしてはじつに4年ぶりに発売されたシングル。表題の2曲は、いずれも線の強いメロディが魅力的。松田聖子に提供した「声だけ聞かせて」のセルフカヴァーと、山下達郎が70年代末にアン・ルイスに提供した「シャンプー」のカヴァーという豪華な併録曲にも注目を。

もはや説明不要なほどのスタンダード・アルバムがリリース30周年盤として再発売。最新リマスターが施され、ボーナストラックを6曲収録し、ブックレットにはプロデュースとアレンジを手掛けた山下達郎によるライナーノーツが掲載されている。計算されつくしたサウンドと彼女の芳醇なヴォーカルは、永遠に色あせることはない。

山下達郎との結婚後、84年に復帰第1弾として発表された7枚目のアルバムにボーナス・トラック7曲を収録した再発盤。初の山下達郎全面プロデュースであると同時に、初めて竹内まりや自身によって全曲の作詞作曲が行なわれた記念碑的作品。最新リマスターが施されているのも嬉しい。

7年ぶりのオリジナル・アルバムはシングル曲を中心に、提供楽曲のセルフ・カヴァーと新曲1曲という構成。一番古い曲と新曲のあいだには7年もの隔たりがあるが、違和感なく1枚のアルバムの中に並び時の流れを感じさせないのは、まさに彼女の歌がトラッドである証し。

乾いたアコギのイントロがフォーキーで、切々と訴えかける歌詞がぴたりと合うタイトル曲は、お見事の一言。コーラスの桑田佳祐も原 由子も、枠を超えた存在感を発揮して微笑ましい。カップリングはこれぞ“まりや調”&ビートルズ・カヴァー。なんと贅沢なシングルでしょう。おまけにDVDまで付いてるなんて!

杉真理が詞曲を提供、バックをBOXが固めた極上のバラードは、TBS系『NEWS23』のEDテーマ。これが2013年で2枚目のシングルという精力的なリリースは、今後の活発な音楽活動を予感させる。CD化の要望が高かったというビートルズのカヴァー2曲を収録。初回盤は話題のDVD付き。

自らナレーションも担当しているNHKテレビ小説『だんだん』主題歌でもあるシングル。山下達郎お得意の華麗なコーラスがフィーチャー、ロッカ・バラード(12/8拍子)のリズムにのって、どこかオールディーズっぽい雰囲気を持ったミディアム・ポップ・ナンバー。

78年にRCAからデビューして30周年を迎えた彼女のベスト。ディスク1はシンガーとして、ディスク2はソングライター(セルフ・カヴァー)、ディスク3はシンガー・ソングライターとしての竹内まりやの曲といった構成だ。言葉が耳にスーッと入り、その情景を想起させる声質と丁寧な歌唱だったと再確認させられ、微かに哀しさの漂うヴォーカルは、情景・情感を一段と味わい深いものにしている。都会派ポップでありつつ、その高い歌謡曲性で聴き手を説得。それらを支える山下達郎のアレンジ&プロデュースにはまりやへの愛を感じる。

連ドラ『Around 40』主題歌でもあるマキシ。竹内のリクエストにより、主演の天海祐希がコーラスで参加しているのも話題。ドラマの内容に則した、社会の中核に属する年代の人たちを応援する詞に、そういった人々の青春時代を彩ったかのようなダンス・サウンド。強力です。

ゲスト・ヴォーカリストに原由子を招いたタイトル曲は、何事も積極的に頑張るすべての女性に宛てたメッセージ・ソング。カップリングは50歳を過ぎてゆっくり人生を振り返る、アルバム『デニム』の収録曲。どちらも文字どおり、大人のためのスウィート・ポップスだ。

通算10作目となるオリジナル。先行シングル2、3、5、11曲目や提供曲カヴァー4、10曲目も期待どおりだが、ほかの楽曲をカヴァーした1、9曲目でもまったく自然体なのが見事。圧巻は、過ぎ行く人生を色あせつつ味わい深いデニムに喩えたバラードの12曲目。年を重ねるのは素敵なことです。★

2時間ワイド・ドラマのベスト・マキシ・シングル。「明日のない恋」は日本テレビ系『火曜ドラマゴールド』の主題歌で、しっとりとして洒落た、そして切ない大人のラブ・ソング。彼女独特の艶のあるヴォーカル、細やかなアレンジなど、聴いていていつまでも飽きない。

生き急ぐ毎日の中で、ふと立ち止まってみる。そんな時、彼女のこの歌が流れてきたら、きっと心は癒されるはず。アコギの軽やかなストロークで始まる良質のミディアム・ポップ・チューン。山下達郎の極上コーラスも、良質なメロディを素敵に彩っている。

約5年ぶり通算39作目のシングル。(1)は映画『出口のない海』主題歌のマイナー調バラード。失った恋人への深いメッセージが心に響く。(2)は明治“アーモンドチョコ”CMソングで、愛する人との“偶然の一致”を楽しむという、熟年カップルに贈りたくなるポップスだ。

60年代の洋楽名曲カヴァーを堂々と演り、歌謡曲とならずに今のポップスとして聴かせられるのは竹内まりやくらい。サウンド・ディテールへの配慮といい、完成度の異常に高いカヴァー作品となっている。彼女の歌の原点を惜しげもなく披露している作品。★

洋楽逆カヴァーの火付け役の第2弾。このクラスのシンガーになると、きっちり自分の色に染めかえて、まるで元から自分の唄みたいに聴こえてしまう。それぞれに聴き応えあり。歌唱力はもちろんだが、自分に自信タップリというのがカヴァーの説得力に大きく影響するんだね。

まりやが帰ってきた、と実感させてくれたアルバム。'60年代の白人ガール・シンガーの持っていたキュートなボーカルの魅力が、このアルバムでまりやのものになっている。色々なタイプの曲を、プロデューサー山下達郎がまりやに合うようにつくっている。

青春を抱き続ける大人たちのポップスを歌える唯一の女性シンガーと言いたくなる竹内まりやの3年ぶりの新作。アイドルのために書いた曲も、異和感なく聞かせるまりやのヴォーカルには、艶っぽさが出てきた。女性にうけそうな内容を持った歌が多い。

日本のカレン・カーペンター竹内まりや、5年ぶりのアルバム。プロデュースはやはり山下達郎氏。「もう若くはない」という説得力が淡い諦めと深い安心の元に歌われると、途端に彼女のラヴ・ソングは輝きだします。だから熟れてます。艶も余裕もあります。

10年前のレコード会社移籍後の、初のベスト・アルバム。それはイコール、プロデューサーとしての山下達郎の存在が欠かせない彼女の世界ということになる。もちろんまりやが主役だが、達郎のセンスも見逃せず、素敵な夫婦合作作品のオン・パレードだ。

まりやがRCAに残した音源を使ってのベスト・アルバム・シリーズの1点。構成を変えても、個々の曲が完結しているので、まったく新しいアルバムとして成立してしまう。そのかすかに湿気を持った歌声が、時が経って輝きを増幅させるから不思議なひと。

竹内まりやは、そのドリーミーなヴォーカルで70年代のポップス・シーンに初めて登場したアイドルだった。そのアイドル性とヴォーカリストとしての魅力は、レコーディングの活動のみとなった今でも健在。その竹内まりやがエアー・レーベルに残した5枚のアルバムをボックスにしたのがこれ。これらの後に発表した『ヴァラエティ』とを合わせて聴くと、竹内まりやのポップス歌手としての才能のすごさがわかる。また、ポップスの魅力にとりつかれる。

10年前のレコード会社移籍後の、初のベスト・アルバム。それはイコール、プロデューサーとしての山下達郎の存在が欠かせない彼女の世界ということになる。もちろんまりやが主役だが、達郎のセンスも見逃せず、素敵な夫婦合作作品のオン・パレードだ。

日本のカレン・カーペンター竹内まりや、5年ぶりのアルバム。プロデュースはやはり山下達郎氏。「もう若くはない」という説得力が淡い諦めと深い安心の元に歌われると、途端に彼女のラヴ・ソングは輝きだします。だから熟れてます。艶も余裕もあります。

こちらは三原善隆の編曲・演奏によるエレクトーン。竹内まりやの曲を集めてある。岡村孝子作品集と同じ機種を使っているのに音色の感じが全く違う。シンセみたいに奏者の個性を反映できるんだなぁ。曲も編曲もよく十分楽しめる。エレクトーンを見直しました。

RCA時代のコレクションVol.II。夢見るハイスクール・ガールが素敵なボーイ・フレンドを待ち続けている――というようなフィフティーズのアメリカン・ポップスのノスタルジックな世界。ノビのあるボーカルはまりやの持って生まれた天性であろう。

1981年10月発表の5枚目のアルバム。まりやのヴォーカルが生き生きと響く、ドリーミィなポップス・アルバムに仕上がっている。アン・ルイスのために書いた「リンダ」は、84年の『ヴァラエティ』で大きく花開くポップス・ラインの第1作だ。

78年11月にRCAで発表された竹内まりやのデビュー・アルバム。4曲がLA録音で、幸福なデビューと当時言われたものだった。キャンパスの女の子からシンガー・ソング・ライターにすっとなったようなイメージを、これでつくったといえる。

ポップ・シーンに登場したアイドルとしてユーミン以来の存在だったまりやの2ndアルバムで'79年5月発表。当時のキャンパス・ギャルの代表といったイメージをもっていた彼女を象徴するタイトルと内容。

80年12月発表のL.A.録音サイドと東京録音サイドとして構成されていたアルバム。アイドル的な売られ方をされた彼女が、ミュージシャンとしての力量を誇示しようとしていた頃だった。山下達郎作曲・詞の「モーニング・グローリイ」はいい曲だ。

RCA時代の竹内まりやのベスト・アルバムです。ガール・シンガーとして必要なものが、竹内まりやにすべて集約されているような気さえするアルバム。

青春を抱き続ける大人たちのポップスを歌える唯一の女性シンガーと言いたくなる竹内まりやの3年ぶりの新作。アイドルのために書いた曲も、異和感なく聞かせるまりやのヴォーカルには、艶っぽさが出てきた。女性にうけそうな内容を持った歌が多い。

まりやが帰ってきた、と実感させてくれたアルバム。'60年代の白人ガール・シンガーの持っていたキュートなボーカルの魅力が、このアルバムでまりやのものになっている。色々なタイプの曲を、プロデューサー山下達郎がまりやに合うようにつくっている。