収録曲
01ようこそ輝く時間へ
アルバム『PEARL PIERCE』のオープニング曲。夜の遊園地での大人のデートをテーマにしたスムージーなナンバーで、華やかなブラスやコーラスが美しい夜景を想起させる。意表を突くエンディングも面白い。
02真珠のピアス
ファンキーなリズムが心地良い失恋ソング。女と引っ越しする際に気付くようにわざと“あなた”のベッドの下にピアスを落とす物語。激しいギター・ソロは嫉妬心を、華麗なストリングスは最後の夜を象徴しているかのよう。
03ランチタイムが終わる頃
本当は“あなた”のことで頭がいっぱいなのに表向きは強がってしまう、そんなOLを描いた切ないナンバー。淋し気なピアノとファルセットのか細いヴォーカルが、昼時のオフィス街の雑踏の中の孤独感をよく表わしている。
04フォーカス
ずっとメガネをかけて生きてきた近眼女性のラブ・ソング。少し言い訳がましいセリフが実にチャーミングで、愛らしさに満ちあふれている。過度な演出を一切しない最小限のバンド・アンサンブルにも注目したい。
05夕涼み
恋人と2人きりで過ごした真夏の夕暮れを思い起こす、切ないスロー・ナンバー。Bメロ〜サビの滑らかなメロディと綺麗なハモりが聴きどころ。わずかに震えるユーミンの高音域でのヴォーカルには、独特の儚さがある。
06私のロンサム・タウン
日本海に面した北国の夜明けを描いたナンバー。街を漂うモヤを象徴するようなシンセの空間的なサウンドが印象的。歌詞に“バンド”が登場するのでユーミン自身の体験と考えられるが、強い思い入れはないのが特徴的。
07DANG DANG
切なさや淋しさといった心の傷に立ち向かう姿が特徴的な失恋ソング。1番のドスの効いた“D-DANGと〜”やブリッジ部分からサビへ戻るドラマティックな展開など、聴きどころ満載。ライヴ人気の高い1曲。
08昔の彼に会うのなら
タイトル通り、あれこれと想像を巡らすナンバー。随所にちりばめられたコンテンポラリーなフレーズやレゲエのようなグルーヴィなリズムが特徴的。結局、幸せだった想い出を壊さないためにも、昔の彼には会わないことに。
09消息
「グッド・ラック・アンド・グッバイ」「静かなまぼろし」に続く、“偶然街でかつての恋人を見かける”シリーズ。本曲は雨の降る駅のホームが舞台。電車が動き始めて姿が見えなくなるまでの数十秒を、ドラマティックに描いている。
10忘れないでね
アルバム『PEARL PIERCE』のラストを飾る静かなバラード曲。夜も明ける時間帯に電話をかけ、呼び出し音3回で切るという設定。悪いイタズラだが、浮気相手のどうにもならない切なさが秘められている。