収録曲
01ロッヂで待つクリスマス
6枚目のアルバム『流線型'80』のオープニング・チューン。スキーやクリスマスなど、後のユーミンを象徴するキーワードが初めてテーマとなったナンバーで、静かな夜のゲレンデをロマンチックなメロディで綴る。
02埠頭を渡る風
03真冬のサーファー
山下達郎がバック・コーラスに参加した軽快なポップ・チューン。真冬にサーフィンをする好きな人を浜辺から見守る女の子の気持ちを、軽いタッチで歌い上げる。若者を意識したトレンディな雰囲気のユーミンらしい1曲。
04静かなまぼろし
映画の1シーンのようなストーリー仕立てのラブ・ソング。飲食店でかつての恋人と偶然背中合わせに座る物語で、映像が浮かんでくる鮮明な描写が魅力。沢田研二が87年のアルバム『彼は眠れない』の中でカヴァーしている。
05魔法のくすり
ギターのカッティングと裏拍を強調したドラムがインパクトのある、軽快な恋愛ソング。恋に悩んで夜も眠れない女性に向けて、ユーミンが男女の本質的違いやちょっとしたアドバイスを伝授。ポジティヴな心地にさせてくれる優しい1曲。
06キャサリン
重厚なブラスと重いリズムが特徴的な歌謡/ファンク・ナンバー。ユーミンの友人と思われる“キャサリン”という人物をモチーフにしたノスタルジックな1曲。ヒット・シングル「埠頭を渡る風」のカップリング曲。
07Corvett 1954
来生たかおとのデュエット・ソング。メルヘンチックな雰囲気を醸し出すフルートの柔らかい音色が印象的なシャレたナンバーで、軽やかで甘いロマンチシズムが味わいどころ。アルバム『流線型'80』を象徴する1曲。
08入江の午後3時
シングルにもなった軽快な8ビート・ポップス。いわゆるひと夏のアバンチュールの歌で、重い恋愛ソングとは一線を画す軽いトキメキ感が魅力。“Fall in love again”というフレーズが実に軽やか。
09かんらん車
雪も舞う寒い冬に独りで閉園前の観覧車に乗るという、極めて悲しい失恋ソング。巧みな情景描写や詩的表現が際立つ名バラードで、ファンの人気が特に高い。アルバムの前曲「入江の午後3時」の軽快さから一気に暗くなる落差も味わいどころ。
1012階のこいびと
アルバム『流線型'80』のラスト・ナンバー。眠っている恋人の隣で不安を隠せない女性の歌。軽やかにバウンスするリズムと各Aメロ冒頭のフランス語が、ふと12階から飛び降りてしまいそうな危うい衝動を起こさせる。