収録曲
01ガールフレンズ
軽快な8ビート・ポップ。失恋した自分のために集まってくれた女友達と車で街へ繰り出す歌で、世の女性を勇気づける代弁者としてのユーミンが力量を発揮した1曲。この上なくキャッチーなメロディやシンセ・ベースなどが特徴的。
02結婚ルーレット
強力なグルーヴ感が魅力のファンキー・ポップス。プロポーズを待つ女性がシビレを切らし1発勝負に出るという恋愛ゲームの歌で、ファッショナブルな歌詞がいかにもユーミンらしい。ユニークなエンディングにも注目。
03ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ
シンガーとしても高い評価を得ている原田知世がアイドルだった頃にユーミンが提供した曲で、ユーミン自身も名盤と名高い『VOYAGE』の中でセルフ・カヴァーしている。荒井由実テイストあふれる名バラード。
04青い船で
壮大なスケールのスロー・ナンバー。地球という大きな船に乗っている安心感と“あなた”といる幸福感を“なつかしい”という言葉で表現する、センスの良い歌詞が魅力。SF映画『さよならジュピター』のエンディング曲。
05不思議な体験
奇跡を起こす愛を歌った幻想的なナンバー。Aメロでは日常を、Bメロとサビではその“不思議な体験”を綴る。天使の声のようにすら聴こえる神秘的なサビとエンディングの優美なストリングスが最大の聴きどころ。
06ハートブレイク
現実的な失恋を歌った、16ビートの軽快なポップ・ナンバー。歌詞中多用される“だけ”という表現には切なさや諦め、強がりなど、様々な感情が込められている。歌の入らない部分の凝ったアレンジにも注目したい。
07TYPHOON
アダルト・コンテンポラリーな1曲。間近に迫った台風を理由に“こわいからあなたを離さないわ”と歌う憂鬱なナンバーで、物憂い雰囲気に満ちたサウンドと気だるいヴォーカルが印象的。前半の情景描写が見事。
08TROPIC OF CAPRICORN
南の海を舞台に情熱的な愛を歌ったナンバー。“サザンクロス”や“海流”といったスケールの大きい歌詞とパーカッシヴでスリリングなサウンドが、水しぶきの立つ熱い海原を想起させる。チョコレート菓子の歌ではない。
09私を忘れる頃
ムーディな雰囲気に満ちた別れの歌。日本的な描写や随所にちりばめられた“ふう”など、完成度の高い歌詞が魅力。ヴォーカル・メロディの隙間を埋める優雅なピアノやストリングスほか、アレンジの素晴らしさも際立つ。
10時をかける少女
映画の主題歌として原田知世に提供したヒット・ナンバーのセルフ・カヴァー。あまりに有名なサビ・メロディだが、今日聴いても遜色がないのはメロディが普遍的だからだろう。2つのヴァージョンを聴き比べるのも面白い。