ミニ・レビュー
ドラゴンクエストIIIではペパーランドにビートルズ4人組が乗りこむってストーリーにして欲しい。などと、思ってしまうおとぎ話が基本になっているアルバムなのだが、「愛」という言葉に過剰なまでに意味性を持たせていた時代を象徴する作品である。
ガイドコメント
同名アニメ映画のサントラ。ジョージ作曲のインスト・ナンバーを中心に、サイケからロック・ナンバーまでを収録。新曲が4曲しかないのがいけなかったか、全英1位が取れなかった唯一のアルバムでもある。1969年1月発表。
収録曲
01YELLOW SUBMARINE
02ONLY A NORTHERN SONG
『サージェント・ペパー』のために録音されたが、未収録に終わったジョージの曲。ハモンド・オルガン主体の音作りで、大量のSEがちりばめられているが、ギターは使われていない。音楽出版社ノーザン・ソングスを皮肉った歌詞も面白い。
03ALL TOGETHER NOW
ポールが書いた子供向けの歌。子供と一緒に遊ぶための童謡のような歌詞をポールが歌い、ジョンが合いの手を入れる。中間部ではジョンもヴォーカルを担当。後半では全員が手拍子やパーカッションで盛り上げ、最後には加速して大団円を迎える。
04HEY BULLDOG
皮肉っぽい歌詞を皮肉っぽく歌ってみせるジョンの曲。ジョンが弾くピアノを主軸にしたロックンロール。間奏ではポールのリード・ギターが乱暴に切り込んでくる。犬の鳴き声を真似ているのもポール。フェイド・アウト前の馬鹿騒ぎもビートルズらしい。
05IT'S ALL TOO MUCH
エレキ・ギターのフィードバックから始まるジョージのサイケデリック・ソング。やや哲学的でもある歌詞を歌うジョージは珍しく饒舌。ハモンド・オルガンをベースに、ドラムス、トランペット、手拍子、SEなどが賑やかに盛り込まれる展開は、曲名の通り「やり過ぎ」。
06ALL YOU NEED IS LOVE
フランス国歌のメロディをイントロに取り入れるなど、遊びゴコロたっぷりの、ピースフルなメッセージによるナンバー。1968年当時、衛星中継で全世界に向けて発信されたエピソードや、ミック・ジャガーほか豪華ゲストも参加したことで名高い。
07PEPPERLAND
08SEA OF TIME
09SEA OF HOLES
10SEA OF MONSTERS
11MARCH OF THE MEANIES
12PEPPERLAND LAID WASTE
13YELLOW SUBMARINE IN PEPPERLAND